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眠りのベロニカ
グラスは溢れる事を知らずに
満たされる液体は僕の心を孤独にさせる
泡は浮かんでいた
甘い何かが欲しかった
溶けて闇の中に落ちて
全てを忘れられる様な
期待なんてしていなかった
笑顔に触れられるならよかった
君の為に笑っている人々を見て
ようやく自分を思い出した
君の見ている夢が幸せであります様に
君の上の十字架が重くなりません様に
君が目を塞いでしまう景色なんて
君が見たくない景色なんて
そんな景色はいらないから
青く割れた月に祈ってあげる
赤い視線は紫の空を旋回した