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迷蝶
「あの蝶の大きさはどれくらいかな」
あなたがいつも
言ってた言葉
「蝶はどうして逃げるのかな」
わたしがいつも
言ってた言葉
「何故追うのまだ生き足りない」
きみがいつも
言ってた言葉
指先にあった宝石は
何処かへと飛んで行った
白い雪はきみかもしれない
花弁にあった宝石は
何処かへと飛んで行った
この鮮やかな粉々はなに
雪色の蝶
白磁の月
何も言わずに
キラキラ輝いている
醜い体と
絡まる蜘蛛の糸しかない
わたしの望んだ姿
涙といっしょに
サヨウナラを
物言わぬもの達へ