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目指した普通
目を開けたら灰色の世界
表面だけが暖かい
空気は乾いていて
いつまでも腐らない
あなたと仲良くしたいと
差しのばされた手
冷たい目線に
矛盾と愛情の軽さを知った
ただ、無言で居よう
笑い声が怖いから
目を開けても何もない
若干床が湿っている
空気は止まっていて
いつまでも変わらない
一緒に痛みを忘れようと
かけられた言葉
薄い笑顔は
矛盾と優しさで消える
無言の人間は病気らしいよ
当たり障りのないらしい言葉
もしもそうだとしたら
私は本がよかった