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描画
壊れていく時間
繰り返す痛み
柔らかいあなたに触りたくても
振り上げた手は届かなくて
すぐに疲れて下ろしてしまった
あなたは違うって言ってくれるけど
私はきれいなんかじゃない
私らしいってきっと
こんな風にボロボロになっている事なんだ
私には疲れた顔が
恐ろしいくらい似合っている
温かいあなたに触りたくても
振り上げた手は届かなくて
ずっと上げていたら
血が通わなくなって腐ってしまった
あなたが時々静かなのは
数分後の事件を解っているから
あなたの目線は
私の膝の震えさえ逃がさない
この感情だって
試されて捨てられる試作品
何かを作りだせば
私はあなたに触れるだろうか