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第6話 旦那との新婚旅行


エレナも日向もテーマパークでの雇用期間の終了する時期が同じだったため、そこでの就業を終えた2人は、時間に余裕ができたので、猛暑だったことから、避暑地へ1週間くらいかけて新婚旅行へ行くことにしました。エレナはこの新婚旅行をすごく楽しみにしていました。



日向:この旅行ではレナちゃんに一切迷惑をかけないし、思いっきり好きなもの食べていいよ!


エレナ:わーい、楽しみだなぁ




〜旅行雑誌を見ながら〜


エレナ:現地に着いたら、ご当地ラーメンとご当地スイーツは絶対に食べたいね!


日向:いいよ、思いっきり好きなもの食べよう。



➖旅行当日➖


エレナ:やっとこの日を迎えられて嬉しい、楽しみだなぁ。



エレナは新婚旅行ということから、とてもワクワクしていました。ただこのあと、日向はそんなエレナの純粋な気持ちを台無しにするような発言をし…


日向:レナちゃん、ごめん。さっき派遣先から電話がかかってきて、派遣先によると、こっちの事情でトラブルがあって、給料日のはずの明日に給料入金できないって言われたから、お金貸して。帰ってきたらちゃんと返すから!


と意味分からない発言を脅すように言ってきたのです。


エレナ:それおかしくない、ちゃんと問い詰めた方がいいよ!


日向:俺もおかしいって電話越しに言ったよ!

けど、システムエラーばっかりでどうしようもないって言われて…だからお願い!



結局この新婚旅行のデート代は、ほとんどエレナが負担するようなかたちとなり、日向の不可解な言動に対して、エレナはますます不信感を抱くようになり、楽しみにしていた新婚旅行も、日向の不誠実な発言や態度のせいで、あまり楽しむことができませんでした。


おまけに、エレナがお土産用として入れてたお金も旅行の最終日に、エレナが寝てる間に、日向はエレナの財布からこっそり引き抜いていたのです。


それにエレナが気づいたのは、新婚旅行から帰ってきた後、買い物をしたレシートをチェックしようと、財布の中身を確認した時のことでした。


入れてたはずのお金がなくなってるワケですから、当然エレナは日向に「引き抜いたでしょ」って問い詰めましたが、そんな時でさえ日向は平然とした顔で「取ってない」と言い、しまいには「ホテルの人が盗んだ」と平気で嘘をついたのです。


けれど、エレナは記憶力がいいので、よく考えると「確かにホテルの人に荷物は預けてはいたけど、貴重品の入った荷物はちゃんと自分で持ってたから、ホテルの人が盗むなんて考えられないし、それはおかしい」とエレナは疑問に思いました。


だけど、日向はそれに対して自供することはなく、新婚旅行から帰ってきて、状況が落ち着いた頃に、日向は「さっきお金の引き抜きの件で、泊まったホテルに電話かけたら、ホテルの人曰く、盗んだお金は俺の口座に入金する。盗んだ人は警察に突き出す」と言ってきたので、エレナはその証拠確認として、日向の携帯から発信履歴を見ましたが、泊まったホテルに電話をかけたという履歴がありませんでした。


日向の発言に対して、エレナは「やっぱ信じきれないし、もしそれが本当なら、すぐに返金の手続きをするはずだよね。なのにそのお金はちゃんと返ってきてないし、日向は「俺の口座に入金する」って言ってきたけど、仮にもしそれが本当なら、普通は盗んだ人の口座に直接入金するものじゃん。はい、そうですかって納得できるような言い分どころか、引っかかる言い訳ばかり述べるし、こんなことがまた起こるなら、もう日向とはお出かけしたくない」とさえ思うようになりました。



実際にこの新婚旅行以外にも、2人で何度か旅行したことがありましたが、その度に日向は、泊まる予定のホテルを自分の独断で、前日になって変えたり、デートプランもいつも変更してたせいで、予定が狂うことが多かったため、エレナは日向に振り回されてばかりでした。


このようなトラブルがあってから、エレナは「日向と今後旅行に行っても、心から楽しむことはできないだろうな。そもそも派遣先から給料が入らなかったっていうもの本当なのかな? それがもし本当なら、その派遣会社も訴えられるよね。本当は自分のお金を使いたくなかっただけなのでは」とますます日向を疑うようになりました。そういうことを考えると「じゃ私に近づいてきたのは、お金目当てだったのかな? そうだとしたら、私だってお金持ちじゃないのに」とエレナはますますネガティブ思考に陥りました。




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