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第41話 ついに旦那にも天罰が下り


エレナの頼みを引き受けた義春と子分たちは、早速日向が住んでる地域に向かいました。


エレナは、義春や子分たちに、日向の写真を渡してたので、義春と子分たちは、日向の身元をすんなり見つけることができました。



その時、日向はお休みで、タバコを買おうとコンビニに出向いており、日向がコンビニから出てくるタイミングで、義春は日向に声をかけました。


義春:よーっ、兄ちゃん。大事な話があるんや、ちょっと顔貸せや。


義春に声をかけられた日向は、危険を察して逃げようとしましたが、そのタイミングで子分たちにしっかり身元を取り押さえられました。


龍と剛が日向の腕を力強く掴み、


龍:兄ちゃんのこと、案外すんなり確保できたぜ! 


剛:ここだと何だから、とりあえず、兄ちゃんの家で話ししようか!


日向は腕を掴まれたまま、義春たちの車に乗り込み、その足で家まで向かい、義春と子分たちは土足で日向の住んでる家に上がり込み、再び龍と剛に腕を固定され、タイガは日向の胸ぐらを掴み、ガン飛ばしながら


タイガ:お前さんよ、俺らがここに来た理由、言わなくても分かるよな!


日向は怯えながら、“はいっ”と頷きました。


龍:お前さん、エレナさんと婚姻関係が続いてるというのに、婚姻費用も払うどころか、連絡もシャットアウトするなんて、いい度胸してるな! エレナさんはお前みたいなクズのために、献身的に尽くしてくれたっていうのに、その恩を仇で返すなんて、お前はクズを通り越して、粗大ゴミ同然だな。それでも男か! そんなんだから、エレナさんにも愛想尽かされたんだぞ!


剛:お前、エレナさんのことバカにしてんのか? 言っておくがな、実際にはまだ、お前とエレナさんは、戸籍上は夫婦なんだからよ、お前はエレナさんに婚姻費用ってものを払う義務があるんだぞ! けどエレナさんは、お前とはこれ以上、婚姻関係を続けるつもりはないと主張している!


そこで、義春は既にエレナから記入済みの離婚届を預かってたので、それを取り出し、威勢のいい声で


義春:奥さんの名前は既に記入済みだ! 奥さんはお前と1日でも早く離婚することを強く望んでいる! お前も今すぐこの離婚届にサインして、今までエレナちゃんに貸してきたお金と、これまで婚姻費用も払ってこなかったんだから、エレナちゃんの貴重な時間を無駄にした迷惑料も含め、最後のケジメとして、500万の慰謝料をエレナちゃんに払え! もし、お金がなくて払えないって言い訳するなら、24時間365日、昼も夜もクタクタになるまで働いて、エレナちゃんに支払えるお金を作れ! エレナちゃんはお前のせいで、散々振り回された挙げ句、お前にマインドコントロールされてた上に、精神的苦痛を負わされて苦しい思いをしてきた! それで追い詰められて、自殺までしようとしたんだ! 本来なら今すぐここで、お前のその逃げ脚をへし折ってやりたいくらいだがな!



そこから少しだけ、声のトーンを下げ


義春:それとこれを機に、お前のことをこちらで調べさせてもらった。お前さん、どうやら高額な借金があるみたいだな。それもエレナちゃんに借りたお金も含め、1000万前後。エレナちゃんに限らず、これまでも色んな人からお金を借りては、返せないからという理由でドロンして、今まで出会ってきた人たちに迷惑をかけて! 返済できないなら、最初からお金の貸し借りなんてするんじゃねーぞ、このボケナスが!


義春に正論を突きつけられた日向はビクッとしました。


義春は再び、声を荒げながら


義春:また、これはエレナちゃんから預かってる伝言があってな、変わりに伝えさせてもらう。お前さんは、自分さえ良ければそれでいいっていう自己中なところがあるみたいだな!

お前に言い寄られた時、はっきり言って気持ち悪かったし、吐き気を起こしそうになった!

お前のせいで、また黒歴史が増えたし、出会いの場所も私にとって最悪な思い出になった!

共有財産がなかったのと、子どもがいなかったことが不幸中の幸いだったけど、巡り巡ってお前にもいつか、私にしてきたことに対する天罰が下ればいい! 人に迷惑ばかりかけて、夫としての責任が果たせねぇなら、最初から結婚する選択を視野に入れるな! 連絡拒否してこのまま何事もなく、私との関係を終わらせることができると思うなよ、この結婚詐欺師! お前のせいで惨めな思いさせられて、考えれば考えるほど、昔付き合ってたヤツとお前が投影してしまったと。その時はお金の貸し借りなどの言動はなかったから、まだそこまでの被害がなかったものの、そいつにも一方的に言い寄られては、自分さえよければいいっていう自己中さが滲み出てたし、ストーカー気質で気持ち悪かったし、そいつにも自分の都合でとことん振り回された挙げ句、その時も精神的苦痛を負わされた! せっかく忘れかけてたのに、お前のせいで、フラッシュバックに苛まれたんだから責任取れと! エレナちゃんの言う通りだな! 

お前には人生をかけて、きっちり責任を取ってもらうからな! 逃げ回るような人生はもう終わり! 覚悟しておけ! また、これを機に、エレナちゃんとの思い出の写真を今すぐここで削除しろ! SNSもアカウントごと削除して、携帯も解約しろ! そして今後一切、エレナちゃんに近づくな!


日向はその場で私との思い出の写真や、SNSもアカウントごとすべて削除し、それを確認した義春は日向の携帯を取り上げました。



そこでタイガが、本物の日本刀を持ちながら、日向の首を突き刺すように


タイガ:エレナさんにもそうだが、これまでお金を借りてきた人たちにも、全額耳揃えて返済しろ! その義務を果たさない場合、お前には今すぐ地獄に落ちてもらって、みっちり反省してもらうことになるがな! それがお前の奥さんの望みだ!


と脅しながら、日向に突きつけるように言いました。


義春を始め、強面のお兄さんたちの威圧感に、完全に圧倒された日向は、とんでもない額がブーメランになった今、項垂れながら「分かりました、人生をかけて償いますので、どうか命だけは」と頷いたらしいが、あまりにも怖かったせいか、その場でチビってしまったそう。30を超えたおっさんのくせに、ホント情けない話。


ただ、かなりの金額だったことから、日向の今の職場の給料だと、とてもではないが、返済する余裕がなかったため、義春たちが、マグロ漁船の仕事を日向に紹介し、早速実行に移してくれました。



それで慰謝料の話はどうなったのかと言うと、500万という多額な金額を毎月50万ずつ、1年かけてエレナに支払うという理由で決着が着いたが、これまでの日向の行いから、分割だと滞る可能性があるとエレナは警戒しました。そんな不安そうなエレナに対し、タイガは


タイガ:分割ではありますが、俺らがこの目で奴のことをしっかり見張ってますので、ご安心ください! もし1回でも滞ったら、俺らが徹底的に懲らしめますので、万が一、そういうことがあった場合、すぐ報告してください!


という頼もしい返答をしてくれましたし、さすがの日向もこれで観念してくれたのか、命がかかっているからか、今は船に乗って、怖いお兄さんたちに見張られながら、身を粉にして、エレナへの慰謝料と、これまで借りてきた人たちへの返済のために寝る暇もなく、歯を食いしばりなりながら、ひたすらマグロを捕まえる仕事をしてるそう。 けど、そのおかげで慰謝料も今のところ滞りなく、約束通り、エレナの口座に毎月50万しっかり振り込まれていましたが、日向の仕事ぶりを義春たちから聞いたエレナは「身から出た錆だよね、ザマァみろ!」って思い、スカッとしたのでした。

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