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第38話 この人ならと思い、助けを求めてみたが…2


エレナは意を決して、弘明に結婚してから、日向から経済的暴力を受けてきて、お金を無心され続けてきたことや、嘘ばかりつかれては、思いっきり振り回され、蔑ろにされてきたこと。それらが原因で別居してるが、約束してた婚姻費用も払ってもらえず、それどころか、連絡をシャットアウトされてしまったこと。弁護士事務所に何件か問い合わせたこともあったが、お金がない人は承ることができないと言われたり、理不尽なことを言われてきたことなど、包み隠さずにすべてを打ち明けました。



エレナの話を聞いた弘明は、「お金の貸し借りってなると、確かに借用書を用意するべきだって言われてるけど、そんな咄嗟に言われたら、すぐに用意できないよね!」とエレナに共感を示してくれました。


そこでエレナは「弁護士も自分の利益しか考えてない人ばかりで全然当てにならないし、旦那も契約社員で、その契約もあと半年だし、、、となると、またどこかへ夜逃げする可能性もあるから、今のうちにあいつと一緒に住んでたところへ行って、離婚届にサインだけしてもらって、とりあえず蹴りをつけたいと考えてるんですが、私自身、車の免許もなければ、この街に来てまだ1ヶ月くらいで、手持ち金もそんなにないから、自分ではどうすることもできなくて…」と話し、勇気を振り絞って弘明に「無条件でとは言わないので、あいつと一緒に住んでたところまで、車で連れてってくれませんか?」と懇願しました。



エレナの話を聞いた弘明は、「旦那が正社員ではないから安定してないし、いつ逃げられるか分からないから、今のうちにキレイさっぱりさせておきたいんだな」というのが伝わってはいましたが、自分自身の過去を振り返ると、「車を出せないワケではないけど、前に僕自身が不倫をして、相手の旦那さんに慰謝料を払った過去があったんだ。仮にもし僕があなたと一緒に現地まで行って、あなたの旦那さんと鉢合わせした場合、あなたの旦那さんに不倫を疑われる可能性があるし、仮に現地まで行ったとしても、相手がいなかったら、離婚を迫ることができないよね? そういう身の危険性も考えられるから、僕は協力できないかな。もし行くなら、同性の友達と一緒に行って離婚を迫るか、家庭裁判所に調停を立てるしか方法はないかな? ただ、せっかくご縁があって出会えたワケだし、あなたが旦那さんと一緒に住んでた街で、離婚関係で相談できそうなところを調べてみるよ」と言われ、次の日、「ここであれば相談に乗ってくれるかも」と日向と住んでた街の離婚相談センターのホームページが弘明から送られ、エレナはダメ元で問い合わせてみましたが、やはりそこでも「家庭裁判所に離婚の調停を立てるしかない」とか、のらりくらりした返答しか返ってこず、「電話料金だけがバカみたいにかかって、解決に向けての兆しが全く見えないな」と感じました。



「やはり相談センターでも、家庭裁判所に離婚の調停を立てるしかないと言われた」とエレナは弘明に報告しましたが、弘明の返答はやはり変わらずで、「言われた通りにやってみるか、同性の友達と一緒に行って、離婚を迫るか、それか合法的に苦しめるとか、、、しかないかな」と言われ、「これだけ私がSOSを訴えても、助けてくれる人はいないんだ。それならこのやりとりを続ける意味がない」とエレナは思い、弘明とはそれで消滅しましたが、「慰謝料を払った過去があるのに、どうしてこの人は既婚者アプリなんかに登録してるのか? ちょっと謎だなぁ」と疑問に思ったのでした。






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