ふしぎなガム
かずくんは、虫歯が痛くてお菓子が食べられません。
大好きなガムも、がまんがまん。
「ガム食べたいなぁ」
かずくんは、ため息をつきました。
(おさんぽでもしようっと)
かずくんが、おさんぽをしていると、めがねのおばあちゃんがやってきました。
めがねのおばあちゃんは、何かこまっています。
「おばあちゃん、どうしたの?」
「道にまよってこまってるんだよ。この辺にお店があると思うんだけど」
「あっ、そのお店なら、この道をまっすぐ行ったところだよ」
「ありがとう。お礼にこのガムをあげるよ。食べたら、きちんと歯磨きするんだよ」
「えーっ、ありがとう」
ガムは、白くてふにゃふにゃしています。
「なんだか変わったガムだな〜」
かずくんは、ちょっとためらったけど、ぱくっと口に入れました。
あまくておいしいガムです。
でも、しばらくすると、ガムがしゃべりだしました。
「おやおや、虫歯がいっぱいだね。ぼくが直してあげるよ」
ふにゃふにゃしながら、虫歯にくっついたかと思うと言いました。
「もう治ったよ」
かずくんは、ガムを口から吐き出しました。
白かったガムが真っ黒になっていました。
「あれ〜、歯が痛くなくなった!」
かずくんは、大喜び。
それから、かずくんは歯磨きをきちんとするようになりました。