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キミを待つその日まで...9

ー次の日の朝ー

私はいつも通りに起きて、学校の支度をした。

いつもと変わらない制服、いつもの髪型....

「......。」

私は、鏡で自分の姿を見てふと髪を触り考えた。

(髪型....ちょっと変えていこうかな...)

と思い麗奈の部屋に行ってみる。

「麗奈....今いいかな...?」

「あ、稲荷様!おはようございます♪どうしました?」

「うん...その...麗奈髪のアレンジ頼める..?」

と私は小さな声になりかけながらも麗奈に髪型をアレンジしてほしいとお願いした。

「お!いいですよ~♪麗奈にお任せください!」

「.....ありがとう」

「ささ!ここに座ってください♪」

「.....。」

と私は、椅子に座りじっとする。

ー数分後ー

「はい!できましたよ♪すごくお似合いです!」

「......ありがとう」

麗奈に髪をいじってもらい、鏡を見せられた。

いつもストレートに下ろしていた白い長髪....

そしていつも左目に前髪を下ろして右にピン止めを止めていた自分が今までやっていた髪型...。

それが、麗奈にやってもらった髪型を見て少しうれしかった。

麗奈は、長い髪をアレンジしてお姫様...みたいな、両サイドから三つ編みした髪を後ろに持ってき、後ろの髪を少しポニーテル上にした中に結ばれていた。

そして、これは麗奈のものなのか少しお上品なリボンのゴムで結んであった。

「麗奈....ありがとう」

と私はお礼を言った。

「いえいえ!また髪型変えたいとかありましたら、麗奈に言ってください♪その時はまたやってあげます♪」

と麗奈は嬉しそうに笑顔で答えてくれた。

「あ....学校...」

「そうですよ!稲荷様、今日は麗奈が見送ります♪ささ、荷物もって!」

と背中を押されながら玄関まで歩く。

「それじゃ...行ってくるね...」

「はい♪稲荷様、お気をつけていってらっしゃいませ」

と麗奈は、玄関で見送ってくれた。

(ちょっと、遅れちゃってるから....近道しちゃおう...)

と山道の中で歩きながら考え木々に乗っかり一気に街の道路に出た。

____タッタっ!

すると、上から見える景色の中に奈岐がいた。

「あ....奈岐君だ...」

と呟いて、奈岐の目の前に降りようと思いジャンプした。

____タッ!!

「うわっ⁉....って燐!?い、今どこから....」

といきなり目の前に降りたら奈岐はびっくりして後ろにこけた。

「おはよう....奈岐君。大丈夫.....?」

「えっと....空?」

と私は、転んだ奈岐に手を伸ばす。

そして、どこからという質問に対して疑問形で答える。

「あ、ありがとう...え、なんで疑問形で答える...」

と手を引っ張られ立ち上がると唖然とした顔で言う。

「あ、燐。今日は髪型変えたんだな」

と奈岐は私の髪型に気づいたようだ。

「うん....昨日紹介した子の麗奈にやってもらったの...。変かな...?」

「いや!すんげー似合ってる!」

と奈岐はGoodポーズを出して笑顔で答えてくれた。

「行こう....」

「お、おう!」

と奈岐と私は、学校に向かった。

ー教室にてー

「おはよー」

「おはようございます....」

と私と奈岐は教室に入って、クラスのみんなに挨拶をした。

「おー、奈岐に稲荷さん。おはようさん」

「わ~!稲荷さん来てくれた~!おはよ~♪」

と睦月と希来里は二人を見て挨拶してきた。

そして希来里は、私に嬉しそうに抱き着いてきた。

「希来里、睦月君....おはよう...」

と私は二人にもう一度あいさつした。

「あ、稲荷さん。いつもと違う髪型だ」

「あぁ!ホントだ!かわいい♪」

と睦月と希来里も髪型に気づいた。

「ありがとう....ちょっとだけ、変えてみた...。」

「髪やってくれたの....昨日紹介した子の麗奈なんだ...」

と答えると.....

「え、麗奈さん天才」

と希来里と睦月は息ぴったりに答える。

「あ!ねぇねぇ、稲荷さん!放課後、このメンバーでカラオケとか行かない?」

と希来里は遊ぼうよと伝えてくる。

「いいけど....いいの...?」

と私は、首を傾げ大丈夫なのかと睦月や奈岐のほうに向かって問いかけた。

「俺は、いいぞ。ちょうど遊びたいしな。」

「俺も俺もー。あ、奈岐ゲーセンで勝負な?」

「よし!じゃぁ、けってーい♪放課後みんなで遊ぼう!」

「......わかった。」

と放課後皆で遊ぶことが決まり頷いて同意した。

___キーンコーンカーンコーン....

「あ、じゃぁまたあとでね!」

「「後ほどー」」

と3人はチャイムが鳴ったのに気づき各自席についた。

(髪型少し変えてみて正解...だったのかな...)

と少し変な微笑みになり授業を受けた。

ー放課後ー

「稲荷さーん!いこー!」

「最初どこ行く?」

「俺、カラオケー」

と4人集まって校門で話していた。

「稲荷さん、先に行きたいってとこある?」

と睦月が問いかけてきた。

「え....じゃ...カラ...オケ...」

と小さく呟くと意外という顔を睦月と希来里がした。

「よーし!じゃぁ、カラオケに出陣だぁ!」

「ぷふっ....希来里、なんか戦国武将みてぇっ」

「ちょっと!それどういうことよー!むー!」

と希来里と睦月がじゃれつき始めた。

「はいはい、二人とも。行くぞ」

「......。」

と奈岐は私の手を何気なく引っ張り歩き始める。

ーカラオケ店にてー

「いらっしゃいませー!お決まりでしたら受け付けますよー」

と店員が明るく対応してくれた。

「えっと...フリータイム?」

「俺はいいぞー」

「俺も」

「.....うん。」

「じゃぁ、フリータイムで!機種は何がいい..?」

「俺は、曲いっぱい入ってるのなら何でもいい」

「右に同じく」

「....JOY○○UD」

と私が機種で気になってるものを言いながら指さす。

「おっけ!じゃぁ、フリータイムの機種は...MAXの方で!」

「かしこまりました。学生様でいらっしゃいますか?」

「「「はい」」」

「....はい」

「では、学生証の提示をお願いします」

「「「はーい」」」

「......。」

とみんなで学生証を店員に見せた。

「ありがとうございます。では、学生様4名でフリータイムですね」

「15番のお部屋になります。ごゆっくりお楽しみください♪」

と部屋番号の書いた紙を渡され部屋に向かう。

「わーい!カラオケー!」

「飲み物とってくるよ、何がいい?」

「あ、じゃぁ俺コーラゼロ」

「....私も行くよ。希来里は何がいい?」

「あ!じゃぁ、アイスティーでおねがーい!」

「んじゃ、行ってくるわ。稲荷さん行こうか」

「うん...」

と各自の飲み物を確認して、睦月と飲み物を取りに行く。

___ガーガー

飲み物を順番に入れていく。

「ねぇ、稲荷さん。」

「.....睦月君、呼び方変えてもいいよ...」

と横目で流し目をし、睦月にそう伝える。

「じゃぁ、リーさんで。」

「......わかった。」

「リーさん、昨日は本当にありがとうね。話してくれて」

「.....別にいいよ..いつもこんな感じだったから...」

「なんか悩みあったら、俺らに行ってよ。力になることあると思ってるから...」

「......うん。睦月君ありがとう...」

「んじゃ、戻りますか。」

「うん...」

と飲み物が入れ終わり、全部持って部屋に戻る。

「おーい、戻ったよ。はい、希来里のアイスティー。一応シロップとか持ってきた」

「あー!ありがとう睦月君♪」

「奈岐君....はい..」

「お、燐ありがとう!」

と各自に飲み物が渡った。

「じゃぁ、誰から歌う?」

と睦月が声をかけた。

「「「.........。」」」

と声掛けしたと思ったら3人とも私のほうをじっと見つめる。

「....私..?」

と首をかしげながら自分に指さす。

「「「.....。」」」

コクコクと3人とも息ぴったりに頷き目を輝かせる。

「.....わかった...。」

と私は少しため息をつき機械を使って曲を探し始めた。

「.....あった...」

__ピピっ

「何入れたの~?」

と希来里が聞いてきた。

「えっと....画面見ればわかると思う...」

__Precious

「あ....これ一番有名になった映画の主題歌...」

と小さく睦月は呟く。

__♪~♪♪~....

「____心が...見えなくて、不安な日もあった....誰かを愛する意味...自分なりに、決めた...すべてを信じぬくこと____♪」

「「「.......。」」」

3人は私の普段の声と違っていて口を開けてその場から目を離そうとしないで見つめる。

「___信じよう、二人だから愛し合える...あの空へ、願いが届くよに...見つめあい...祈る、two of us...」

「___二つ重ねた想いが、今....ひとつの形に変わる...Your precious love___♪」

_____♪~♪~.....

そして曲が歌い終わり....。

「.......みんな...?」

と3人とも固まってしまっているのに対し目の前で手を振って問いかける。

「稲荷さん....」

「リーさん...」

「燐....」

とそれぞれ一緒に私の名を呼ぶ。

「う....うん...?」

「「「うまいよ!」」」

「びっくりした...!あれ結構音程とか難しいって言われてる曲なのに!」

「それに、リーさんのあの声のトーンとかめっちゃきれいで癒されたわ...」

「同じく...燐、もっと歌ってよ!」

「え....え....」

と私は、少し恥ずかしくなっていた。

そして時間が過ぎて、カラオケは終わった。

「次ゲーセン!」

「おう!」

「男子ってホントゲーセン好きだよね...」

とゲーセンの入り口に入りはしゃぐ男子二人。

「あ!ちょっと、皆でプリクラ撮らない?」

「お、いいねー」

「賛成!」

「プリ..クラ...?」

と私はつい首をかしげてしまった。

「決定!じゃぁ、いくよ!」

とみんなをプリクラ機の中に押し込み撮影の設定をする。

___それではいってみよー♪

「ほらほら!稲荷さんと奈岐君くっついて♪」

「ちょ、希来里⁉////」

「ほらー照れるでない。なーぎ♪」

「......。」

___じゃぁ、いくよ~?さんっにーいちっ...!

カシャ___

とみんなで何回か撮って外に出た。

「はい!稲荷さん♪みんなとの思い出の証だよ!」

「.....ありがとう」

と希来里にプリントアウトされたプリクラの写真を渡され、受け取る。

そしてあるゲームを見つけて奈岐と睦月の袖を引っ張る。

「ん?リーさんどうした?」

「燐なんだ?」

「ねぇ....あれで勝負してみない...?」

とそのゲーム機を指さす。

「「え.....」」

と二人はびっくりした顔で呟く。

そう、私が指さしたゲーム機はゾンビシューティングゲームだった。

「い、いいけど...やり方わかる?」

「....うん」

睦月にやり方大丈夫かと聞かれたが大体のシステムはわかっていた。

「じゃ、じゃぁ最初は俺とやってみるか」

と睦月と最初やってみることにした。

「何々?稲荷さんこれするの...?これ一番怖いやつじゃん...」

「らしいな...後で俺もやることになってる..」

と希来里も様子を見に来て奈岐と会話する。

「.......。」

___グァァッァ!

___バンッ!ガガガ!

「うお⁉いきなり出てくんなよ!」

「........。」

ゾンビが続々出てきても私は平然と、ヘッドショットを狙い続ける。

それに比べ、睦月は驚きすぎて死にかけている。

「おぉ....これは...」

「稲荷さんすごい....怖くないのかな...」

と後ろで様子を見ていた二人が呟く。

「.......。」

____ぐぁぁぁっ!

______バンッ!

____YOU DEATH...

「うお!?まじで....死んじゃった....」

「.......。」

_____グァガァアア!

_____YOU WIN!

「え、嘘...。稲荷さんラスボスまで倒しちゃった...」

「まじか....燐が一番強いんじゃね...?」

と後ろで二人が様子を見ながら会話をしていると、睦月はステージ途中で死亡...。

逆に、燐の様子を見てた二人は驚いていた。

ラスボスステージまで行き全クリ...。

睦月もそれを見てなぜかショックを受けていた。

「リーさんに負ける俺って....っ」

と椅子に崩れ落ちる。

「睦月君.....そんなことないよ....」

「実はね....これ”初めて”やったの」

と睦月の前に立ちそう呟くと.....

「「「え....あれが初めて...?」」」

と後ろにいた希来里と奈岐も睦月と同じセリフを息ぴったりに言った。

「うん....」

「嘘だろぉ.....いや、俺の負けですわ...」

「初めてであそこまで普通に生き残れるって逆にすごいよ...燐...」

「うん...しかもあれ一番怖いやつで難しいって言われてたやつで、ラスボスまで生き残った人あんまいないって聞いてたのに...」

と会話しているうちにだんだん外が暗くなってきていた。

「あ!そろそろ帰らないと、お父様に怒られる...」

「俺も、そろそろ帰らねぇと...課題あるのすっかり忘れてた...」

「あ、俺親に買い物頼まれてたんだわ...」

「じゃぁ....今日はここで解散する...?」

と各自に声を掛け合う。

「「「うん」」」

「あ、でも燐....家...」

と奈岐が気にかけてくれた。

「大丈夫....人に見られないところから帰るから....」

と言い少し離れたところにジャンプした。

「じゃぁ、みんな...今日はありがとう...。また明日ね...」

____タッタっ!!

と最後に言葉を残しビルの屋根などを使って森の中に消えていった。

「「「......。」」」

3人は燐の消えていったほうにポカーンとしながら手を振った。

「じゃぁ、解散するか...。」

「だな...」

「また明日ね~」

と奈岐、睦月、希来里のその場で解散した。

そして、いつものように燐は風呂に入り、ルイたちとご飯を食べて眠りについたのであった....。

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