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キミを待つその日まで...7

__あれから一週間以上がが経った....

ー稲荷家にてー

私は部屋にいた...。

ドアに寄りかかりボーっと何かを見つめているように無表情でいた。

__トントン。

すると、燐の部屋の扉が誰かがノックした。

「稲荷様....大丈夫ですか...?」

と声が入ってきた。

「......ルイ?」

と私はその声の主に応答する。

ルイが心配して声を掛けに来たようだ。

「稲荷様、学校もおやすみするほど何かありましたか...?私たちに何か力になることありませんか...?」

とルイはドアの向こうから伝える。

「.......今は、ほっておいて....お願い...」

と私は縮こまってドアと背中合わせする。

「.......わかりました」

「何かありましたら、お呼びくださいね....?」

__トコトコ...

とルイは最後に言葉をかけどこかに行ってしまった。

「.........。」

燐は、黙り込んでしまった。

「......どうすればよかったの」

と私は小さく呟いた。

ー学校にてー

____キーンコーンカーンコーン

その頃学校では、HRが始まっていた。

「.......。」

「奈岐。あとで希来里と話しよう。稲荷さんの事」

「......あぁ」

と睦月と奈岐が教室で話していたら先生が教室に入ってきた。

「おーい、みんなHR始めるぞー。席に座れー」

「えーっと、おはようございます。出席とるぞ」

と先生が生徒の名前を名簿の順に呼んでいく。

すると....

「稲荷燐。ん?今日も休みか?」

と燐の名前を呼んだがそこに燐はいなかった...。

「「「........。」」」

と燐の名前を聞いて奈岐、睦月、希来里は真剣な顔になった。

燐はあの時の海の事件以来、3人の前で病院から消えてから学校に来ていない。

一週間以上は経っている...。

___キーンコーンカーンコーン

そしてHRが終わり午前授業も終わった。

「.......。」

奈岐は、考えていた。

(燐...なんで言えなかったんだ...。学校にも来なくなっているのも...)

と燐の事を考えてた。

「奈岐、今日午前で終わりだっただろ。授業。」

「奈岐君.....」

「.......だったな..。ここで話はマズイから屋上....行くか」

と奈岐は睦月と希来里に屋上に行こうと言った。

「「うん...」」

ー屋上にてー

___ギー....

と3人は屋上の扉を開け入る。

「「「..........。」」」

3人は、屋上の真ん中で立ち止まり黙り込んだ。

「......話すか、燐の事...」

と奈岐がつぶやくと2人も頷いた。

「俺なりに気になったこと探してみたんだ。稲荷さんの事」

と睦月が2人に言う。

「まず、合宿の時のお風呂の時間。みんなで入ったろ?」

「うん...」

「入ったな...」

「あの時、稲荷さんの背中の痣。稲荷さんは火傷の跡だって言ってけど...」

「あれ、また違うものじゃないかなって....俺は思った。」

「確かに....稲荷さんのあの痣....火傷でも見た時より”大きく”なったりしないよ...」

「「え....?それどういう事だ...?」」

と睦月と奈岐は、希来里の言葉に問いかける。

「あのね....海の時、更衣室で一緒に着替えてたでしょ?その時に背中見たの....」

「合宿の時に見た時より酷くなってた....大きくなってたの...」

と希来里の言葉に驚く睦月と奈岐。

「希来里、それほんとか...?」

「うん....だから、睦月君が言うように別の意味の痣なんじゃないかって...」

「........。俺は...」

「俺も...いや、後でわかったのもあるけど、合宿の時の寝てた時...」

「寝息が静かにしてはおかしいって思ったんだ.....そしたら病院でやっとわかった...」

「稲荷さんは、息をしないで眠りについてたってことだろ?奈岐...」

と睦月が答えを探るように答えると奈岐は頷いた。

「希来里、もっと気になったことがある....これ、見て」

と希来里は睦月と奈岐にスマホの画面を見せた。

そこに書かれていたのは....

ー殺人事件、行方不明?身元不明ー

と書かれた記事だった。

「これ....」

「身元不明って、この街の住人だろ?」

「そう思うでしょ?でも違うみたいなの...見て」

と希来里が記事の続きを見せた。

__2×××年5月15日殺害事件発生。

夕凪の街にある路地裏にて、殺害事件発生。

殺害された人物の身元が不明。

被害者は、無難に引き裂かれた状態で発見された。

警察が被害者の身元の確認のために病院にて検査をした。

だが....不思議なことに被害者の名前、血液型などの個人情報が住民票に登録されていない人物ということが判明した。

別の場所にもこの人物の事を調べたがどこにもなかったという情報があった。

殺害した人物は行方不明。______

と書かれていた。

「え....この街でも別の場所にも名前が一致しない人物だってことか..?」

「そうなの....この事件も実は本当にずっと前ので...でも噂されて一番有名になった記事でもあったから読み返したらおかしいなって思って...」

「確かに....それにこれがもし燐が関連してたとしても相手の身元が不明の相手を殺す必要があったのか....?」

と3人はもっと悩んだ...。

「.....?あ、2人も見てこの間の載ってた」

と睦月が、スマホ画面を見せてきた。

ー海辺にて殺害事件?ー

と書かれていた記事があった。

内容を見ていくと.....

__2×××年8月16日海辺にて殺害事件発生。

海辺にて殺害事件が起きた。

目撃者は、白髪の赤い瞳の少女という情報が入っている。

その少女は、紅い刀を持っていたといわれている。

その被害者を殺害した後、自ら刀を刺し意識をなくしたという。

殺害された人物は、またもや身元不明の人物だった。

過去の事件と関連しているのだろうか...?

身元不明に加え、住民票にもどこにも登録されいなかったと警察は調べたうえで答えている。______

と書かれていた。

「え....あの人も身元不明だったの...?」

「やっぱり関連してるのか...?」

と希来里と奈岐は記事を読み終わり驚いていた。

「わかんないけど....たぶん稲荷さんはやっぱり理由があってこの事件と関連してるんじゃないかって思う....」

と睦月は難しい顔をして呟く。

「あ....今日はもう一旦帰らないか...?下校時間とっくに過ぎてる」

「そうだな...また話そう。」

「うん....」

と言い3人は、下校して別れた。

ー稲荷家ー

「.......。」

私はまだ縮こまって黙っていた...。

「”ミレ様”....どうすればいいんですか....?」

と私は、小さく呟いた。

すると....

___ドクンっ

「っ⁉」

と体に異変が起きた....。

「な...に....っ」

(目の前が...クラクラする...)

___ドクンっ....ドクンっ....

(く...る、し....)

__スー

燐の周りが黒い霧が包み込む...。

「うっ......」

____バタンっ!!

と燐は倒れた。

___バタバタっ!!ガラっ!

「稲荷様!どうしましたか!!?」

とルイが走って駆け付けてきた。

「っ⁉稲荷様!!しっかりしてください‼」

とルイは燐に駆け寄り揺さぶった。

「う....っ...」

と苦しそうな顔になる燐....。

「カイ!麗奈!羅衣!!」

とルイは今にも泣きそうな声で3人を呼ぶ。

「どうした!?」

「どうしたの!?っ!?」

「稲荷様!!?」

と3人はすぐ駆け付け燐の様子がおかしいことに気付く。

「はっ...ぁ....」

スー_____

「!?これ....」

羅衣は、燐から出てきた模様に気付いた。

燐の首から模様が浮かび上がって来ていたのだ....。

「今すぐこれを止めなきゃいけない!麗奈、手伝ってくれ!」

「あ、うん!」

と麗奈と羅衣は呪文を唱え始める。

すると.....

スー____

模様がだんだん消えていく...。

「____。」

燐の顔が少し楽になったように眠りについた。

「布団に稲荷様を運ぶぞ...」

と羅衣が言った後に運んだ。

ー数日後ー

「____。」

と私は目を覚まして、ゆっくり起き上がる。

「......今日、学校に行ってみよう...」

と私は呟いて制服に着替え始めた....。

「え....稲荷様⁉学校行かれるんですか...?」

とルイが玄関で燐を見かけ声を掛けた。

「......うん。行ってくる...。ご飯はいらないから...」

と答え玄関を出て行った...。

「いってらしゃいませ....」

とルイは最後に呟き見送った。

___トコトコ

「いつもと違う道から行ってみよう...」

___タッ!タッ!

と高く飛んで屋根を使って学校に向かった....。

___カタッ

「....着いた」

と学校の正門の上に着地した。

「......HR始まっちゃってるかな」

と思いながらも、教室に向かう。

___トコトコ

「えー...ここはこうであるから....」

(先生の声する...授業始まってるのか...)

__ガラっ

「あー.....って、稲荷来たのか」

と先生が気付き私の方を見る。

「「「.....!?」」」

睦月、奈岐、希来里は私を見て固まった....。

そして、クラスのみんなも私を見てざわざわし始めた。

「え、稲荷さん?」

「あれ、でも怪我したんじゃ...」

「なんか変な噂になってたあの稲荷さん..?」

「おーい、お前ら。静かにしろー。稲荷、席に座れ」

「.....はい」

___ガタ

「........。」

私は席に座り、授業を受けた。

____キーンコーンカーンコーン

授業が終わり、下校の時間になった。

私は帰ろうと思い支度をしていた。

「燐....」

と奈岐が声を掛けてきた。

後ろにも、睦月と希来里がいた。

「.......。」

私は、無表情で3人を見つめる。

___ガタっ

と私は、席を立ちその場を離れようとした瞬間。

ガシッ___

「燐!!」

「.....奈岐君、痛い..。放して...」

と振り返らず奈岐に言う。

「燐!本当のこと話してくれ!」

「稲荷さん!お願い本当の事....言ってよっ」

と希来里は、泣きそうな顔をして燐に言う。

「.......放して」

と私は冷たい声で同じことを呟く。

「ねぇ、稲荷さん。話してほしい。」

「.......。」

私は、黙ってしまった。

「......じゃぁ...あなたたちは信じてもいいの..?」

と呟く。

「え....燐それどういう意味...?」

「.......そのままの意味よ...奈岐君」

と私は答えた。

「.......。」

「俺は、稲荷さんの事信じる」

「私も稲荷さんの事、信じる。私たちの事信じてほしい...」

と3人は、真剣な目で私を見てきた。

「......わかった。私の家で話す....」

「「「わかった」」」

燐は奈岐達を家に連れて行き話すことにした。


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