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キミを待つその日まで...1

いつも...ここから抜け出せない...。

いつまで...私はこうしていればいいのだろうか...。

そこには、少女がいた。

その少女の姿は、まるで人形のような...

無表情な少女だった。

「ねぇ...君はなんでそこで泣いているの..?」

少女はいつも一人だった。そして、周りには見えないそれに問いかけている。

「あの人...また誰もいないところに話しかけてるよ...」

「気持ち悪い...気味悪いよね...」

「なぁ、聞いたか?またあいつの周りで”殺人事件”あったの」

「えー、まじで?あいついつも気味悪いからなぁ...。」

「俺らも殺されたりして...」

「冗談はやめろよーwお前ほんとそういうの好きだよなw」

学校のみんなは、私の噂をしてる...。

いつもそうだ....私が学校に姿を現すたびに...

いや、街に姿を現すたび私の噂が広まっている..。

少女の名前は、稲荷燐いなり りん

燐の見た目の特徴は白髪の赤い瞳。

普段、表情はあまり作らない...。いつも無表情が多い不思議な少女だった。

燐は、いつも周りと離れたことをする変わった子とよく噂される。

そう....燐は普通の人間ではない。

”鬼の子”である...。

周りは、気づいていないが....彼女は普通とは違っていた...。

人を避けてきた...もう誰も傷つけたくない思いが強く...。

燐はいつしか心を閉ざしていた...。

トコトコ....。

「ねぇ....稲荷さん」と一人の男子が声をかけてきた。

「...何」と燐は無表情で振り返り問いかける。

「俺、同じクラスの菊地奈岐きくち なぎ。流石に同じクラスの名前ぐらいわかるだろ?」

と声をかけてきたのは同じクラスの菊地奈岐きくち なぎ

同じ学年(高1)と言っても燐とは実際は年はかなり離れているが...わざと同じ年齢で誤魔化している。

燐の見た目は、確かに高校生ぐらいに見えるがもっと若く見られるかもしれない。

でも燐の実際の年齢は...。

456歳である。

燐は鬼の子の中でも不老不死の血が入っているため...長年生きてきている。

「菊地君...何の用..?」と私は問いかける。

「あ、そうそう。一緒に帰らね?稲荷さん、いつも一人じゃん」

「....。お断りするわ、さようなら」と私は無表情だが、冷たい目線で言った後その場を立ち去った。

「あ、おい!はぁ...今日もダメか...。」

ー燐の家ー


「はぁ...疲れた..」

燐は家にそのまま戻った。

燐の家は、学校からも遠いところにある神社だった。

この神社は、長年...燐しか住んでいない場所であった。

ここは誰も知られてない、もう廃虚として噂はされている場所になっていた。

もちろんそれはほんとのことだ。

「ルイ、カイ....出てきて」

と燐はその場にいない人物の名を呼ぶ。

すると...

「「はーい‼稲荷様ーお帰りなさいませ‼」」と元気よく出てきたのは、妖狐2匹が出てきた。

「二人とも...いつも言ってるけど、人の姿になって出てきて..」

と燐はため息をしながら二人に言う。

「「あ!すみません!」」と言い

すると...

ポン!

「「これでいいですか?」」と黒いスーツを着た人の姿になり現れた、ルイとカイ。

「....。何でいつもその恰好になっちゃうの...?」とスーツ姿にあんま好まない燐。

「えっと...人間の服と言うものがこれしかわからなくて..」とルイは申し訳ない顔をする。

燐は何かいいことを思いついたのかこう問いかける。

「ルイ、カイ...いいもの上げるから、おいで...」

と言って自室に歩く燐。

「「は、はい‼」」とルイとカイは燐の後ろをついていく。

ガラ...

「えっと...」

ガサゴソガサゴソ...

と呟きタンスを探り始める燐。

「あ、あった...ルイにはこれ。カイはこれ...あっちで着替えてみて」

と燐は、ルイとカイに何かを渡した。

「「?」」

ルイとカイはお互いを見ながら首を傾げ、言われたところに着替え始めた。

「「稲荷様、これで良いのですか?」」と着替え終わった二人は出てきて燐に見せる。

「....うん。やっぱり二人に似合うかなって思って作っておいてよかった」

と言った。

ルイの服は、少しふんわりしたワンピースで、袖の部分がひらひらしている。

カイの服は、見た目は昔から男の子っぽかったので、どこかのプリンスな感じの男装風の半パンスタイル。

燐は、最近の子たちの服の物は雑誌などで見ていたので作っていたようだ。

「「ありがとうございます‼稲荷様‼」」と笑顔で二人は嬉しそうにお礼を言う。

「どういたしまして...」と燐は答えた。

「ところで...羅衣と麗奈は...?またどこかに行ってるの?」

と燐はその場にいないもう二人の名を口にする。

羅衣ライ麗奈れいなは、妖狐。

ルイとカイの仲間だ。

「んー羅衣は、和菓子屋行ってくると言っていました」とルイは言い。

「麗奈は夕飯のお買い物しに行きました」とカイが言う。

「そう...わかった。私少し寝るから...夕飯できたら起こしに来て...」

と燐は言い寝室に入りドアを閉める。

バフ...

「今日も...いろいろだったな...」

とベットに入り考える。

そして、段々意識が薄れ眠りにつく...。

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