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笑うバーツラフ  作者: 深瀬静流
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ぼくの世界へ

 バーツラフは、聖ヴィート大聖堂の鐘の音を懐かしくきいていた。千八十年間の長きにわたって聞き続けた鐘の音だ。自由の身になって聞く鐘の音は格別だった。ディジュとロージェも、はじめて耳にする鐘に耳をすませた。聞いたことのない音だが、深みのある音が体の中に沁み込んでくるようだ。ミレーゼも、はじめて体験する雄大な波長に身をゆだねた。心が洗われるような美しい波長だった。

 彼らはつかのま鐘の音に聞きほれて、千早と紡の会話を聞いていなかった。だから二人が脱兎のごとく走り出したので驚いてしまった。何事かと慌ててあとを追う。千早と紡は、草原の地を抜けて乾いた大地をひた走っていた。

「そうだ、ミレーゼ。今のうちに言っておくよ」と紡は、追いついてきたミレーゼに走りながら声をかけた。

「あのさ。祈りの里へは、この道をまっすぐ行けばいいよ。エルリラに乗って行けばすぐだよ」

「いきなり、どうしてそんなことをいうの」

 走りながらミレーゼが訊き返した。

「だって、ほら。鐘の音がしているうちに宝物庫の扉から自分たちの世界に帰らなけりゃいけないからさ。忘れないうちに言っておかなきゃとおもってさ」

「まあ! 帰るのですか」

 驚いたのはミレーゼだけではなかった。ディジュとロージェも驚いた。

「こんなに急にか」

「ゆっくりお別れもできないの」

 紡は、横に並んで走っている三人に願いを込めて語りかけた。

「この世界は、ますます美しく、平和で楽しい世界になっていくよ。だから、おにいさんとおねえさんは、幸せな一生を送るよ。そして、かわいい赤ちゃんに恵まれるよ。ミレーゼが、二人によく似た赤ちゃんを授けてくれるよ」

 ええと、あとはなんだろう。ガブニとボナにもお土産を残していきたい、と紡は必死に考えた。去って行くこの世界の、ありとあらゆるものの幸せを願って、置いていくことのできるものは置いていってやりたかった。

「ツムグ。やめなさい。おまえがでしゃばることじゃないよ」

 千早にたしなめられて紡はぎゅっと眉を寄せた。

「どうしてだよ。ぼくは、この世界に、いっぱいいっぱい贈り物を残していきたいんだよ」

「それが余計なお世話なんだよ。この世界はツムグのものじゃない。この世界の、ありとあらゆるものたちの世界なんだ。僕たちが闖入者だということを忘れたのかい」

「あ。そうだった。ぼくたちは、よけいなものだったんだ」

 紡はみるみるしょんぼりした。ガブニもボナも、ディジュとロージェも、ミレーゼとエルリラも、みんな友達だとおもっていたから、彼らの幸せを願うあまり、自分が闖入者だということをすっかり忘れていた。でも、闖入者は、彼らの幸せさえ願ってはいけないのだろうか。

 乾燥した地を走っているうちに、鐘の音はだんだん強くなってきた。その音をめざして走っていると、なにも無い大地にポツンと立っている扉が見えてきた。

「あった! 扉だ」

「急ごう。鐘の音がいつ鳴り止むかわからないからね」

 千早がそういって紡の手を握りなおした。しかし、バーツラフの姿が見えないので気になって後ろを振り向くと、バーツラは慌てふためいて走っていた。

「バーツラフ! さっさと来い。おまえも一緒に帰るんだからな」

 千早が怒鳴ると、バーツラフはぷいっと横を向いた。千早はツムグの手を放してバーツラフのところに戻り、彼の腕を掴んだ。

「おまえ! なにか企んでいるだろ。僕はこの手を離さないぞ。一緒に帰って、おまえは再び犬小屋行きだ」

 バーツラフはほんとうに嫌そうな顔をした。

「パパ! 王様も早く!」

 紡に呼ばれて、バーツラフはしぶしぶ走り出した。もちろん千早に腕は掴まれたままだ。

 聖堂の鐘は、確かに宝物庫の扉の中から聞こえていた。息を切らせたまま千早と紡は扉に飛びついて取っ手を押したり引いたりした。しかし、びくともしない。気のせいか鐘の音はさっきより弱くなっているような気がする。千早はおもわず太陽を見上げた。太陽の位置が変わっていないか見たのだが、目測では変化は読み取れなかった。

「どうしよう。ドアが開かないよ。鐘の音がだんだん小さくなっていくよ。これじゃあ、間に合わなくなるよ」

 紡が泣き声をだした。

「余計なことを言うんじゃない。おまえが何か言うたびにこの世界は変化していくんだぞ」

「だって!」

 千早に叱られてべそをかいたが、ほんとうに鐘の音は小さくなっていた。

 どうしよう。どうしよう、とうろたえていると、ディジュとロージェ、ミレーゼが、扉に体当たりしはじめた。

「あきらめるな。ツムグ」

 ディジュが渾身の力で扉に体当たりした。

「そうよ。あきらめちゃだめ。これまでそうだったように、信じるのよ。ツムグ」

 ロージェも必死に扉を押しながらいう。

「帰れるわ。きっと帰れる」とミレーゼがいえば、エルリラも「あなたがたが、この世界を大切にしてくれたように、私たちもあなたがたの力になりたい。けしてあきらめません」と、力強くいってくれた。

 全員が力を合わせて奮闘しているというのに、バーツラフだけが後ろのほうで冷ややかにそれを眺めていた。千早は扉から離れると、バーツラフに歩み寄って、いきなり彼の頬を殴りつけた。バーツラフが吹き飛んでしりもちをつく。

「バーツラフ! 知らんふりをして! おまえはどうせ千八十年まえに死んでいるんだから関係ないだろうけど、僕たちは生きているだぞ。帰れなかったらどうしてくれるんだよ。もともとお前がこの世界に引っ張り込んだんだろうが!」

 頭に血が上った千早は、しりもちをついているバーツラフの襟首を掴んでまた殴ろうとした。バーツラフは千早の腕を振り払うと、怒りに顔を赤くして剣を抜いた。

「ゆるさん! 王である余に手を上げたな。ボヘミアの民が黙っておらぬぞ。地に眠って余の号令がかかるのを待っている騎士たちが目を覚ますぞ」

 弟に殺されたことはあっても、殴られたことなど一度もないボヘミアの王、バーツラフは、怒りに震えながら剣を振りかぶって千早に切り付けようとした。紡が「やめてえ、王様!」と叫んだときだった。

 剣の柄にはまっていたガーネットがキラリと光ったかとおもうと、その光が一直線に宝物庫の閂の鍵穴に吸い込まれていった。驚いたのはバーツラフだけではなかった。全員がぽかんとしていた。最初に我に返ったのはエルリラだった。

「姫よ! 姫のティアラの宝石にも、ボヘミアの王と同じ力があるやもしれません。祈りの力を試してください」

 ミレーゼははっとしてティアラに指を添えた。

「ええ。やってみます」

 ミレーゼの青い瞳がぐっと大きくなる。するとティアラの真ん中にはまっていたサファイヤの青い光が、待っていたようにバーツラフのすぐそばの鍵穴に吸い込まれていった。

「私も試してみましょう。わたしは祈りの里の戦士の長なのですから」

 そういうとエルリラは、両目のあいだに埋まっているクリスタルに力をこめた。透明な光が迷いなくミレーゼのそばの鍵穴に吸い込まれていく。

「だったら俺も。俺だって、飼育者から逃れて祈りの里から命の苗木を盗んでロージェを蘇らせることができたんだ。俺だって!」

ディジュの右の耳たぶにはエメラルドがはまっていた。美しい緑色の光が、七つある鍵穴の空いたところに吸い込まれ行く。すると、何もいっていないのに、ロージェの左の耳たぶのアメジストが光りだした。ディジュのそばの鍵穴に紫色の光が吸い込まれる。

 扉全体が光りだした。扉の中から聞こえていた鐘の音が、直接耳に聞こえてくる。

「すごい! 開くかもしれないよ」

 紡は期待を満面にあらわして扉を押した。しかし、扉はびくともしなかった。失望のあまり肩を落とした紡に、千早が悲しそうに首をふった。

「だめだよツムグ。鍵穴は七つなんだ。五つ埋まっても、あと二つ足りないんだよ。七つ揃わないとドアは開かないよ」

「なんとかしてよパパ。鐘の音が小さくなっていくよ。早くしないよ帰れなくなるよ。帰りたいんだよ。おじいちゃんとおばあちゃんに会いたい。学校に行きたい。勉強したい。サッカーもしたい。友達と遊びたい。ゲームを貸してもらう約束もしているんだ。ぼくは、ぼくの世界で毎日を送りたいんだよ」

 涙がこぼれそうになたっとき、紡を呼ぶ声が聞こえた。ボナとガブニが、ものすごいスピードでこちらに向かって走っていた。

「おおお――い。ツムグ。助けに来たぞおおお――ケラケラ」

「おしゃべりな風が、ツムグが困っているって教えてくれたのよお――。キヨキヨ」

「ガブニ! ボナ!」

 こぼれかかった涙が引っ込んでしまった。紡はうれしくてじたばたした。ガブニとボナがバーツラフの肩の上に飛び乗った。ガブニが背中を反らせて丸いお腹を突き出す。カエルにはおへそはないが、ガブニのお腹にはムーンストーンの石がはまっていた。その石から乳白色の強い光が放射されて二つ残っていたうちの一つの鍵穴に吸い込まれていった。

 ボナの背中には琥珀がはまっていた。ボナが爪を支えにして逆立ちすると、背中の琥珀から黄色の光が放射された。ガブニの隣の鍵穴に吸い込まれていく。

 七色の宝石の光に包まれて発光した扉は、まぶしすぎて目が痛いほどだった。千早が紡の背中を押した。

「扉を開けるんだ。ツムグ」

「うん!」

 まぶしさに目を細めながら、紡は扉に手をかけた。扉は軽やかに開き、全員から安堵のため息が漏れた。扉の中は光で満たされていた。その光の中から聖ヴィート大聖堂の鐘の音が聞こえてくる。中に入って鐘の音がするほうに歩いていけば、もとの世界の、あの礼拝堂に戻れるのだ。立ち入り禁止なのに、こっそり中に入ってしまった、あの礼拝堂に。

 紡はみんなに振り向いた。

「ありがとう。みんな。楽しかったよ。ぼくはみんなのことを、一生忘れないよ。ボナ。ガブニ。お別れがつらいよ。ミレーゼとエルリラの強さも忘れない。いつもべったりくっついていた、おにいさんとおねえさんのこともね。動かざるものも柵の中の人々のことも、バッタやクモや、砂の川のものや、ほかにも、いっぱいいっぱい!」

 目に涙を浮かべていいつのる紡に、ガブニたちが騒ぎ出した。

「ケラケラ。わかったから、早く帰れよ。鐘の音が遠ざかっているじゃないか。ケラケラ」

「キヨキヨ。わたしは子供が大好き。ツムグのことは忘れないわ。お別れはせつないけど、ツムグの幸せはここにはないわ。さあ! 行ってちょうだい。キヨキヨ」

「ツムグ。わたしは、自分が思っているよりも、ずっと弱いということを、この旅で知りました。もっともっと強くなって、この世界を守ることを誓うわ」

 ミレーゼがいえば、エルリラも、「人の値打ちは年齢ではない。信念の強さです。ツムグよ。あなたの世界に帰っても、自分を見失わず、自分の信じる道を歩んでください」

「ツムグ。俺は草原の地でロージェと暮らすよ。すぐ近くにガブニとボナもいるしね」とディジュ。ロージェも、「柵の中の人々を助けてくれて、ほんとうにありがとう。わたしたちは、飼育者のいない平和な世界で、幸せにくいらしていくわ。みんな、ツムグと千早のおかげよ」と、ほほえんだ。

 紡は千早とバーツラフに視線を向けた。千早が進みでて紡の肩を両手で押して扉の中に入れた。

「ツムグ。ここでお別れだ。一人で帰ってくれ。僕はこの世界に残るよ」

「はああああ!?」

 紡は耳を疑った。

「なんだってえ? 残るだってえ? パパがあ?」

「ごめんツムグ。ロージェが黄金の果実から誕生するのを見たとき、僕にもこの世界でやりたいことができたんだ」

「そんなのは、もとの世界に戻ってから聞くから、はやくこっちに来てよ。鐘の音が、だんだん遠ざかっていくよ。チャンスは今だけなんだぞ!」

「ママに会いたいんだ。ママに会いたい。抱きしめたい。いっぱいいっぱい話がしたい。真美が死んでから今日までのことを、ぜんぶ話して聞かせたいんだ。真美との時間を取り戻したいんだ。真美は、たった十九年しか生きていなかったんだもの、かわいそうで、いまでも胸が痛むんだ」

「パパ!」

 あまりの驚きに紡は息ができなくなった。心臓が異常な速さで肋骨を叩いてくる。胸が苦しい。空気が肺に入ってこない。顔が冷たくなっていくのがわかる。

「うそでしょ。パパ。だって、ママは死んだんだよ。十年前に。おとななら、常識としてわかるよね。死んだ人は帰ってこないって」

「もとの世界でならね。でも、ここでなら」

「ぼくは! ぼくは! どうなるの!」

「だから、ごめん。おまえにも、親父やお袋にも迷惑をかけるけど、僕は残るよ。恨んでくれ」

「太陽が出てしまったから、この世界の時間は動き出して、闖入者であるパパは、やがて消滅してしまうんだよ?」

「ごめんツムグ。それでもいいよ。ミレーゼと一緒に祈りの里に行って、真美を蘇らせる」

「ぼくはどうなるの。ママだけでも寂しいのに、パパまでいなくなっちゃうのかよ。勝手だよ。ひどすぎるよ。親としての責任はないのかよ!」

 うわああああ――ん。とついに泣き出してしまった。そうしている間にも、正午の鐘はみるみる小さくなっていく。

「行け! ツムグ! ぐずぐずしていると、扉の中に閉じ込められるぞ!」

 千早が叫んだ。

「パパああああ!」

 紡も叫んだ。かつてない悲しみと悔しさで頭の中が沸騰した。千早への怒りで腸がちぎれそうだ。そのときバーツラフが、千早の尻を力任せに蹴り飛ばした。扉の中に転がり込んできた千早を、紡がしっかりつかまえた。

「愚か者めが! 幼いわが子を悲しませ、苦しめるとは、なんという父親か! さっさと帰れ。鐘が鳴り止まぬうちに!」

 バーツラフに怒鳴られて千早が目をむいた。

「おまえこそ、早くこっちへ来い!」

「バカめが。余には、この世界でなさねばならぬことがあるのだ。帰ってたまるか。やっと解放されたというのに」

「なんだと。居残る気か。そこに残ればおまえだって消滅するぞ」

「余は千八十年前に死んでおるわ。こちらの世界でも平気だ」

「そんなことはない! 死ぬに決まっている!」

 むきになってわめく千早を紡は引っ張った。

「パパ。行こうよ。王様には名前を付けるという大仕事があるんだよ。ぼくたちは帰ろう」

 泣きながら袖を引く紡の顔を見て、ようやく千早はおとなしくなった。

「そうだな。帰ろうツムグ」

 最後に一目だけでもとおもって、扉の向こうのみんなを見ると、彼らは七色の光の中で、やさしく微笑みながら手を振っていた。

 鐘が余韻を残して消えようとしていた。紡と千早は音の尻尾を追いかけて走った。光の中なので、どこを走っているのかわからなかったが、ポンと扉から転がり出て礼拝堂の床に倒れ込んだときには、驚きよりも笑い声が出ていた。

 帰ってきたのだ。戻ってきたのだ。バーツラフの墓がある礼拝堂に。二人は礼拝堂の中を見回した。

 天井には黄金の糸で編んだようなシャンデリアがぶらさがり、バーツラフの生涯を描いた絵が華麗に壁を埋め尽くしている。宝物庫の扉は何事もなかったように閉じていて、窓から見えている冬の空には雲の切れ端が一つだけ浮かんでいた。

 紡は立ち上がってズボンの埃を手で払いながら、イエス・キリストの像がある祭壇の上に目を向けた。そこには、肩までの髪を波打たせて剣を腰に差し、槍と紋章を彫り込んだ盾を持つバーツラフの像があった。バーツラフの像はやさしく微笑んでいた。

「王様、どうしているかな」

 紡が呟いた。もうバーツラフがこいしくなっていた。ガブニもボナも、ミレーゼもエルリラも、ディジュとロージェも、みんな、それぞれのところに向かって歩き出しているだろうか。いま別れてきたばかりなのに、会いたくてたまらない。千早がポンと紡の頭に手を置いた。

「泣くなよ。二度と会えなくても、思い出は生涯消えることはないんだ」

「泣いてないよ!」

 ぐすっと鼻をすすりあげて千早の手を振り払った。涙を袖で拭いている間に千早はドアを開けて礼拝堂を出ていこうとした。踏み出した千早の片足が浮いたまま静止する。不自然な姿勢で固まってしまった千早に、紡はすっかりなじんでしまった不安を覚えた。

「どうしたの。パパ。早く出ようよ」

 千早は返事をしなかった。声が出なくなってしまったガチョウのように喉をあえがせている。紡はかまわず千早の脇をくぐって礼拝堂を出た。

 自動小銃を構えたおおぜいの警察官が、紡と千早を狙って身構えていた。

「うそ……。」

 紡はそろそろと両手を頭の上に持っていった。ツアーガイドのチェコ人の太ったおじさんが、関西なまりのアクセントでわめいていた。

「ソコハ立ち入り禁止ナノヨ。ナンデ入ッタノ。セキュリティーノ厳シサヲワスレタノ。テロリストト間違エラレテ撃タレルヨ。ココハ、平和ナ日本ジャナイノヨ」

 紡は愕然とした。こんな現実があるだろうか。ぼくたちがテロリスト? 向こうの世界でも柵の中の人たちを助けるために怖い思いをしたけど、現実はもっと怖いよ!

 紡は混乱のあまり泣き出してしまった。

「こんな現実は嫌だあああ――!」

 千早が念仏のように、「ウイアー、ノット、テロリスト」と繰り返していた。じりじりと包囲を狭めてくる警察官の銃の先端を震えながら見つめる二人の耳に、バーツラフの高らかな笑い声が聞こえてきた。

「あ。王様の笑い声がする」

「バーツラフのやつめ!」

 おもわずバーツラフの像を振り向くと、微笑んでいたはずのバーツラフが大口を開けて笑っていた。


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