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第8話 初めての呪魔法

「マイル先生! 俺に呪魔法を教えてください!」


放課後、俺とミアちゃんはマイル先生に会いに行った。マイル先生曰く、ミアちゃんが倒れたあとはそのまま魔法の練習をして授業を終えたらしいので補習みたいなものは必要ないそうだ。

それなので、俺はマイル先生に会ったついでに呪魔法を教えてもらうことにした。


「そうか、呪魔法か。ハインくんは確か呪魔法の適性が高かったようだからね。よしわかった、教えよう。ミアくんはどうするのかな?」


「……お願いします。」


「じゃあ、二人とも訓練場で先に待っていてくれ。」


「「わかりました。」」



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


〜訓練場〜


「では早速、追加講義を始めよう。」


「お願いします。」


現在俺たちは訓練場にて上級魔法の講義を受けている真っ最中だ。その先生は闇属性の魔法を担当しているマイル先生である。


「君たちは呪魔法についてどのくらい知っているかい?」


「……闇属性の上位魔法の一つです。」


「そうだ、ミアくん。正解だ。呪魔法は闇属性の上位魔法の一つで他には召喚魔法と暗黒魔法に分類される。では他には何か知っているかい?」


二人とも横に頭を振る。


「知らないのも無理はない。それは結構あとに勉強する内容だからね。

ごほん。呪魔法というのは、俗に言う弱体化魔法である。相手を弱らせる効果を持つものが多く、性質としては風魔法の支援魔法の正反対にあたる。ここまでは良いだろうか?」


「えっと、じゃあ呪魔法に攻撃魔法はないんですか?」


ここ大事。俺に攻撃魔法は使えるのか!?


「そうだな。あることはあるがそういうのは大体暗黒魔法に分類されるからほとんどないといえる。」


ほ、ほとんどないだと……


「イメージとしては、闇魔法の強化版のうち直接的攻撃性のあるものは暗黒魔法、間接的作用があるものを呪魔法に分類されることが多い。召喚魔法はそのどちらにも分類されなかったものが入るととりあえず思っておけば良いだろう。」


「わかりました。」


「そうだな、やはり魔法は見ないとどういうものか実感湧かないだろうからやってみせよう。そうだな。ハインくん君にちょっと魔法をかけさせてくれはしないかい?」


「いいですよ。痛くないなら。」


「大丈夫だ。怪我をするようなものじゃない動きが遅くなるだけさ。」


ミアちゃんがなんか凄い心配そうな顔をしている。大丈夫だって。


「じゃあ行くぞ!

時の精霊よ! 我が願いに応え、かの者の時間を停滞せよ! 『時間停滞スロウ』!!」


先生は杖を俺に向けて魔法を発動させる。すると、突如俺に向かって魔法陣が飛んできてぶつかった。反射的に腕で顔を守る。


しかし予想したよりも、というか全く痛みも衝撃もこず。特に変化は起きなかった。


「どうだい? 痛くはなかっただろう?」


「たぁ〜しぃ〜かぁ〜にぃい〜い〜たぁ〜くぅう〜なぁ〜い〜でぇす。(確かに痛くないです)」


「……ハインくん、変だよ。」


ミアちゃんが驚いた表情をしてこっちを見て、マイル先生はちょっと笑ってた。


腕を下ろそうとすると腕はいつもの3倍ぐらい遅くしか動かなくてなんか不思議だった。


「これが『時間停滞』の効果だよ。魔法陣が当たった対象の動きが遅くなる。」


「あ〜のぉ〜」


「ああ悪い悪い。もうそろそろ効果が切れるだろう。」


「まぁ〜だぁ〜きぃ〜れませんよ! はっ!?」


「ほら効果がなくなっただろう。この系統の魔法は大抵相手を弱体化はできるが時間制限がある。この効果時間はその人の適正値に依存していると言われている。私は呪魔法はあんまり得意じゃないんでね、数秒しかたないんだ。」


「へぇ〜。じゃあ、他の呪魔法も時間制限が?」


「そうだね。大抵時間制限がある。ちなみに弱体化させる魔法には解除の方法が何通りかあるって知ってるかい?」


なんだろう。なんかあったかな?


「……逆魔法アンチマジック。」


「正解だミアくん。相手の能力を上げ下げするものには逆魔法アンチマジックと言って効果をなくせるものがある。例えばさっき使ったスロウのアンチ魔法は支援魔法のクイックだ。クイックは魔法を受けたものが早く動けるようになるものだ。まあ、マイナスにはプラスをってことだね。」


「他はなにがあるんですか?」


「そうだね。他には術者自身が解除キャンセルしたり、呪魔法のA位魔法である詠唱阻害ディスペルを敵術者が詠唱している最中に使えば防げるね。それ以外はカウンター系統のものかな。まあ、全部適正が高くないと使えないけどね。」


結構いっぱいあるんだな。


「じゃあ、二人とも練習してみようか。詠唱をはっきりと発音するのも重要だけどイメージしてやらないと発動しないから気をつけてね。あとは練習あるのみだ。頑張ろう!」


「「おおっー」」



というわけで、現在練習中。相手は動く人形こと、ゴーレム君だ。

マイル先生は忙しようなので魔法の練習の準備と詠唱が書かれた紙をくれたら帰った。


なのでミアちゃんと俺は二人っきりである。


「えっと、詠唱ってどんなのだっけ?」


取り敢えず忘れてしまったのでミアちゃんに聞いてみる。


「……時の精霊よ! 我が願いに応え、かの者の時間を停滞せよ! 『時間停滞スロウ』だよ、ハインくん。」


か、完璧だとっ! すげぇなミアちゃん。噛まないし滑舌もよくて、さらに紙見てないで言ってのけたよこの子。尊敬します。


「ありがとう、ミアちゃん。えっと、時間の精霊よ! 俺の願望に応えて、あの者の時を止めろ! 『時間停滞スロウ』!」


杖に魔力を流す。そして、時間をゆっくりにするイメージを頭にして魔法を詠唱する。

しかし、魔法陣は杖の先に展開しそうになって、次の瞬間ぐにゃっとなって地面に落ちた。


「「……」」


「……ハインくん。詠唱ちょっと違う。」


「さいですか。詠唱を間違ってましたか。」


確かにテンパってなんかちょっとミスった気がする。うん、でもしょうがないよね。

二人きりだもの、緊張しますよ。


「えっと、ミアちゃんもやる?」


コクっと頷かれたので場所を譲る。


「……時の精霊よ! 我が願いに応え、かの者の時間を停滞せよ! 『時間停滞スロウ』!」


ミアちゃんの杖の先にさっき先生がやっていたような綺麗な幾何学模様が現れる。


そして、魔法陣はゴーレムに向かって発射され……ないで斜め下に向かって地面にあたり、地面にできた土の粉塵がゆっくりと宙を舞った。


「おしい。」


「……次頑張る。」


その後何度も練習していると見知った顔の奴らがやってきた。


「よお、ハイン探したぞ!」


「ああ、アレクか。それにレノとセシルも。どうしたんだ?」


「いや、一緒に飯を食いに行かないかって思ってさ。部屋まで行ったのにいないからさ探すのに苦労したんだぞ。」


「悪い悪い。」


三人にそんな迷惑掛けてたなんて思いもよらなかった。


「ところでハイン、その子は誰なのかしら?」


「ああセシル。この子はミアちゃんって言って闇属性の魔法講義でペアでさ。一緒に魔法の練習をしてたんだ。」


「ミアちゃん?」


「……セシル?」


「ミアもセシルもどうした? もしかして二人とも知り合いか?」


「……ルームメイト。」


セシルの顔を見る。


「えっ?本当に? セシル、それって本当?」


「ええ、ミアさんとは一緒の部屋よ。」


「俺たちといい。凄い偶然だな。知り合い全員部屋同じって。」


「えっ? アレク達って部屋同じなの?」


「うん。セシルちゃん。僕たち部屋同じなんだ。」


恐ろしい。何か、運命を操作されてるとしか思えない。まあ、被害はないしいっか。


「そしたら、ミアさん。改めてよろしくね。それとハインのこともよろしくね。ハインたら本当にダメダメだから。」


「……そんなことない。ハインくんは凄いし、かっこいい。」


「ふ〜ん」


「……」


「なんか修羅場だな。ビチバチ言ってるぜ。」


そうなのアレク? 二人とも笑ってるようにしか見えないが。しかし、レノがこの状況で怯えた顔をしていることを鑑みるに修羅場なのだろう。正直ピンとこないが。


「まあ、飯食いに行こうぜ。」


「そうね。そうしましょう。」


「……ハインくんが言うならそれに従う。」


ところでレノ、お前はなぜ目を見開いているんだ?


「こいつどういう神経してたら、この状況でそれが言えるんだ?」


「(うんうん)」


アレクがボソッと何かを行った後に、レノが首を縦に激しく降った。


「ん?なんか言ったか?」


「「いいや。」」


「そうか。」


まあ、飯に行こう。



雑ですいません。なんか、とりあえず投稿したみたいな感じになってしまいました。(最後が特に。)


まあご都合主義なので、はい。


あとで活動報告に載せますが、でバフの内容というか設定を大きく(?)変えようかと思っています。

どちらかというと追加に近いですが、そのため多少改稿する場所が出てきてしまいそうです。ごめんなさい。



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