世界≪舞台裏≫

作者：水夜

※この作品は世界を紡ぐ詩集『現実≪セカイ≫シリーズ』の最後の作品となっております。よろしければ同シリーズの他の作品もお読みくださればと思います。

※文章内のカタカナの文字について

・この作品のカタカナの文字の羅列は文字化けでもなく誤字でもありません。

・元の文章をある法則に従って並べられた文字です。

・読み解いても何かあるという訳でもありません。

右の空に鼠が走り回り

左の地で馬が鳴き出す

第一声は白い虎が吼え

陸から空を舞う青い龍

今では何か分からない

サナソアイオレラ

シセデガヨナモツ

ノイボテセコクミ

カコラセイロハタ

ニモマクバウボウ

ンヒロソメトシウ

ノリウヘセノケニ

カボイゲイクレタ

ミクマアツダワザ

ツケリムメタトキ

ノゲジツセンブヅ

カソンケイウヲタ

ヨハキスツジヨベ

ツマムテメリノガ

ノノユクセハウル

カナエツイシツタ

ゴイホドバツンコ

ンワトヘメリウイ

ノノノツセジボタ

カブクノインハカ

ニノモイノクテカ

イアシセナンヲノ

ハゼツメエニゼツ

タコヨツココキム

ノカイイブスザカ

ラロンセエコソノ

ヲカノメラスコツ

チカツナドイベナ

タイダイゲザンカ

ツンソセヲソヒノ

ライニメナシロツ

ヨサコツサヤコヤ

ナラタハカナツイ

ルタナカエレクセ

アマナノニウテゴ

ミタエイキマキサ

バルトラノエツウ

セサズイワサデタ

アヲマブエイゴハ

タカイココセサコ

理不尽でも

生き抜いて

見られずに

喰らいつく

存在せずに

壊したなら

分かれ道へ

今変える時

やり直す時

答え合わせ

世界に投げ出された

僕たちの答え合わせ

「聖女は世界の万物全て」

「己にも当然巣食って救う」

「生きとし生けるものに」

「希望と絶望を分け与えるために」

意味が分からぬのなら

貴方は幸せだ

これにて、『現実≪セカイ≫シリーズ』は終わりとなります。

私は今まであらすじや後書きなど統一制を持たせたものにしてきました。このシリーズを書いている途中で、短編ではなく長編という形にして一つ一つ書けば良かったかなとは思ってはいましたが、見方によっては続編でもあり短編でもあるので今はこれで良いと思っています。

今までの後書きでも触れましたが、この作品に対しても、現実世界に対しても、また、自己や他者に対しても、考え方・向き合い方・考えるか・受け入れるか・見つけ出すか・抗うか・容認するか・さらけ出すか・乗り越えるかは読者を始めとした人それぞれ次第です。

現実を見るもよし、逃避するもよし…。決めるのは、自分次第です。

私はいつかこのシリーズの内容を深く掘り下げた小説を書こうか検討しています。とりあえず今は保留ということで。

※最後に

本文中のカタカナ文字については解いても意味はありません。それでも解こうと考えている方に。

最初の五行が文字を並べ替えた法則です。この文字の羅列にこの法則を当てたら余計分からなくなると思います。だから「今では何か分からない」のです。…とはいえ、法則自体も、ヒントもそこまで難しいものではないはずです。個人的には分かりやすくしたつもりです。

カタカナのまとまりは全部で10個。このシリーズもこの作品を含め全10編。つまりは一つ一つの作品について手短に触れた内容となっております。

カタカナの言葉の羅列の原文を公開する気は一切ありません。作中内の「彼ら」にしか意味はありませんから。

けれど、きっと、貴方にも聖女たる「君」が存在していることをお忘れなきよう――――

それでは。