二人のご主人様
ご主人様⇒HO3
主様⇒白瀬 ですことを認識の上お読みくださいませ。
これは、とある日常の2人のご主人様のお話。
《5/13 void個別導入時点》
『システム起動中
システムチェック開始
システムデータベースへ接続中
ネットワークへ接続中
地形データ リンク開始
システムオールグリーン…』
___これより、機動を開始します
「レオ、起動しろ」
「……おはようございます、主様。」
5/13 くもり。
目が覚めて2日経ったある日。
「あ!レオ起きた!!!」
「おはよう、レオ」
ニト様、リト様。
いつも整備をしてくださるおふたり。
「おはようございます、ニト様、リト様。」
「も〜、『様』!!いらないって言ってるのに〜」
「レオがそうしたいなら、そうすればいいと思うけど、…少し堅苦しいわね。」
そんな何気ない話をしていると主様が口を開く。
「早速だが本題に入るぞ。今日は警察組織にレオを運送する日だ」
「それにあたって最終確認を頼む」
「は〜い!」「了解。」
車の荷台に乗り込み、出発。
「スパローのお力になれるように頑張ってきますね。」
「…映像は記録してある、また連絡する」
「いってらっしゃ〜い、レオ!」
「気をつけて。」
静かな出発になるかと思ったが、賑やかでスパイ活動の門出とは思えないような見送りであった。
《6/13 スパイ活動から1ヶ月が経ったある日》
ジリリリリリリリリリ…
目覚まし時計の音が鳴る。
「起きてください、ご主人様」
「……」
「朝ごはん冷めちゃいますわよ!扇風機つけっぱなしの、靴下脱ぎっぱなしで…」
「ふぇ…」
ご主人様。
とても親切にしてくれて、お優しい方。
そんなお方に生涯尽くしたい、一緒にいられて嬉しく感じる。これが私の感情なのかは分からないけれど。
「…ふふ。」
ねえ、ご主人様。貴方はどんなお方なのですか?お転婆?それとも、めんどくさがり屋さん?
まだまだ知りたいことは山のようにございます。
「朝ごはん、食べてきてください。今日は食パンに卵焼き、サラダと珈琲をご用意致しました。」
それでも私はスパイで、裏切り者で、悪者。
捨てられたくない。怖い、打ち明けたくない。
1人は、怖い。
この感情を話してしまうと、それは迷惑になる。
ご主人様の重荷になりたくない。
主様を裏切りたくない。
そんな気持ちを押し殺しながら、今日も捜査は続いていく。
《6/17 シナリオ終了後》
言ってしまった。
ごめんなさい。主様。
あの時、叫んでなければ、主様は亡くなられなかったのかもしれない。
自分があの時、主様を呼ばなかったら?あの時、戻ればよかった?私が変わりに__
「……さん、!夕朔さん!」
「…!土屋、様」
「平気、?」
心配そうにこちらの顔を覗き込む。
お願いだから、放っておいて。
私を…気にかけないで
「何故…怒らないのですか、?私は土屋様を…ご主人様を裏切って、ご主人様の大切な方を傷つけて、…最低でしょう。そんなの」
「そんなことない。白瀬が死んだのは、夕朔のせいじゃないよ。…違うから、自分を責めないでほしい。」
何故このお方はこんなにも優しいのでしょう。
相棒とその妹を失って、辛いはずなのに。
「…ごめんなさい」
「…俺は、夕朔さんからの謝罪なんて必要無いよ。きっと、アイツも。
俺は、白瀬の正義を信じた。アイツが託してくれたものを継いだ。この気持ちもこの場所も、俺の怒りや悲しみの一存で揺らがせちゃいけない。それは、俺の責任が許さない。
……ってのは、堅苦しい話ね。
最期の電話、夕朔さんも聞いてたでしょ。いよいよ死にそうなのに、アイツあんなに穏やかだった。
白瀬は、あの時本当に全てを俺達に託してくれたんだと思う。自分の守るべき場所も、大切な妹のことも。
アイツも俺も、今までの、これからの夕朔さんを信じてる。
…ほら、責める理由なんて一つもないじゃん。」
私が普通の女の子であればよかったのに。
そうしたらこの感情が嘘か真かが分かるかもしれない。来世は、普通の女の子に…
「…見てみたかったですわ。ご主人様と主様が共に活動をなさっているとき。」
「どうだろ、恥ずかしいけどな。騒がしいしそれなりに喧嘩もしたし……」
私はひとりが怖かったのかもしれない。
裏切ったことが分かって、役に立たないとゴミ捨て場に放り出されるのではと。
実際は全くそんなことがなかった。
いつも通り接して下さって…ごめんなさい
さよなら、主様。
初めまして、ご主人様。
「…また、来世で。」
それは遠い未来の話。
何度聞いても忘れないのでしょう。
そして、これは続いていく。
罪悪感と後悔を拭えぬまま。
【あとがき】
モリシオです‼️お手に取っていただき、ありがとうございます!!
初めて同人誌(小説)を書くということで心臓バクバクでしたが、楽しく取り組めました〜っっ
メイドと主人っていい……




