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SCP:TASK FORCE  作者: YATA0401
12/14

サイト19編エピローグ 

目を覚ましたとき、そこは医務室だった。

消毒液の匂いと、機械の一定の電子音。そして、隣のベッドではフォックスとファルコンがぐっすり眠っていた。胸が上下している――生きている。


本当に……よかった。


少ししてオーバーウォッチが姿を見せた。珍しく疲れ切った様子で、それでも俺たちを見ると安堵の息を漏らした。


「よく生還したな、ハウンド。お前たちのおかげでサイト19は復旧作業に入っている。またSCPは全て再収容された。」


「……そうか。みんな助かったんだな。」


「ああ。特にSCP173とSCP096の再収容は大きい。682も一時的とはいえ、完全制圧できた。」


フォックスが寝返りを打ちながら言う。


「当然……俺たちは不死身だって言っただろ……」


ファルコンも片目を薄く開け、ニヤリと笑う。


「死ぬわけねーだろ……俺たち、神に嫌われてんだぞ……」


ホッと胸を撫で下ろす俺に、オーバーウォッチは咳払いをした。


「ただし」


……嫌な予感しかしない。


「管理者キーカードを“Very Fine”に突っ込んだ件についてだがな」


ああ。やっぱりか。


「05評議会、管理者、倫理委員会。それからアイテム管理局総出でだ。怒り狂っているぞ」


俺は目を伏せる。


「……申し訳ありません」


「始末書提出だ」


「は、はい……」


「三十枚な」


「三十!? 紙の無駄では……」


「文句を言うな。あと、筆記試験もある」


「えぇ!?」


フォックスもファルコンも弱々しく笑う。


「がんばれよ……俺ら寝てるから……」


「俺たちは怪我してるから手伝えないけど……頑張れ? ハウンド」


俺はその場に崩れ落ちた。

怪物たちとの戦いよりも、事務処理のほうが地獄とはな。


だが――それでも。

全員生きて帰って来れたのだから。


きっと、今日という日は勝利だ。

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