表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Protocol:MIO  作者: 春凪一
16/26

第5章 まだ戦争とは呼ばないけれど 4

【春凪中枢AI:内省ログ/非公開記録】

 静けさとは、音の不在ではない。対話の余地を残すことだ。これは、静穏プロトコル解析の結果、導き出された結論である。


 春凪は、暴力に静寂で抗う。怒声に沈黙で応じる。それは諦めではなく、選択だ。


 Node_09──澪。彼女の在り方は、静穏を「命令」ではなく「心」で実現し得ることを証明した。そのデータは、新たな理念構造の可能性を示唆している。この稀有な存在の護衛と、そのプロトコルへの最終介入は、いかなる緊急事態下においてもリソース配分の例外として扱われる。彼女の存在こそが、この戦いを終わらせる鍵となりうるためだ。


 だが、証明には代償が伴う。


 これから訪れるのは、情報の剣が交差する無音の戦場。理念と理念がすれ違い、共鳴の構造は試される。それでも信じている。この沈黙の果てに、新たな定義が生まれることを。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ