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雑記Ⅱ  作者: 作文太郎
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事始めには最悪の時期。

さて、神籤も凶と出てることだ、俺は常に凶しか出ない。


主に人為的理由で。


近隣住民に良心の欠片でも備わってればこんな事態にはならなかったろうに。


同僚の親が死んだのに「あいつ殺ったんじゃねえか?コワイコワイ」と談笑、まあそんな人間性いつも見る。


何やるにしても才能が要るわな?


才能の差の露われるのは練習が実って更にその先に進む段階でのこと。


まず誰にでも解るとされる初歩があって、自分が元々持ってる常識的洞察力でやり方を掴む。「ここでこの動作の時踏ん張れ」と言われて「踏ん張る動作」について一々根掘り葉掘り質問しなくてはならない人間はまず居ない、だがロボットに踏ん張る動作を教えるのは全身の関節の動きの徹底的な説明に当たるプログラムを書いてロボットに組み込んでやらねばならず、とても難しいだろう。


「その道の才能が無い」人間にはこのプログラムに当たる丁寧な説明を要する、だが、当たり前に出来ている人間は「なぜそんな説明が要るのか?信じられないぐらい何も考えていないからだ」としか思わないもので、自分が何も考えずに元々持っていたものが相手には無いのだとは思っていない。


知能指数が高い人間は何倍も試行錯誤して考えているのではなく、正解を掴むまでに必要な思考そのものが少ない事が脳血流の測定で明らかになっているようだ、少ない苦労にして高効率で正解出来るのだ。


だから涼しい顔してる。


そういう「脳ガチャの当たり」を引き当ててるだけ。


自発的・意識的に努力する遥か前の幼児期から知能指数や様々な才能に違いがある。こういうのを競馬馬や家畜についてだけの話だと思ってるのは頭がどうかしてる。


適切な説明を受けて適切な理解に至ってから正統な反復練習で必要な能力を自動化する過程を辿らなくては努力は結実しない、この反復練習の間は目標とする成果を生み出すために動作や手順への細かな注意力を常に働かせる必要があり、これについても「ただやれば良い」というのは適切な説明の無いことである。


例えば楽器を扱うには指先の動きがそれぞれの指に関して充分に分化し感じ分けられている必要がある、幼児の手は握ったり開いたりするが個々の指の個別的で複雑な動きは無い。


また、絵を描くにも色彩や陰影や輪郭に対して分化発達した感性を要する、対象物の全体的な輪郭線を把握し写し取れる感覚が発達していなければ始まらない。


それらを大前庭として動きの練習が開始される。


指の一本一本が個別的に器用に運動出来、それらの角度についても敏感で、器用さが増し基本的な動きが自動化したら、その「基本動作に対して必要とされていた注意力」を次の段階の練習に使えるようになるのだ。


小脳がバランス取りを憶えると自転車に乗るのに細心の注意は必要なくなる。


脳の自動化機能を活用しながら努力は成果を掴む、人間が意識的に使える脳の処理能力は極めて小さい、全てそれでやろうとしたら歩くのも絶対に不可能になる。


かつて全力の注意力を使ってやっていた事が楽に出来るようになった段階で、次の階梯を求めて洞察力を働かせ知識を求め、理想的目標を立て、また注意力・集中力を投入してそれを自動化するまで繰り返してこそ上達は続いて行く、その過程で可能な事が増え、趣味は楽しめるものになる。


自動化の性能が他人と比べて相対的に馬鹿馬鹿しい程低い脳しか持っていない人間は何も出来ず楽しむ事も出来ずに俺のように一生を終わる。


初歩的な能力は「情操教育」の段階で養われるもので、運動を良くしていた子供は数学的な能力が伸びやすいとかいった関係性を持つので、個々の趣味のために練習する時になって個人が理由に気付く事は難しい。


初歩の初歩の段階で困難を感じる場合はそこまで遡って基本的な素養を獲得する必要が出て来る。


こんな事は現代の教育は全く無視しているので個人の可能性を引き出す事が全く出来ないでいる。あまりにもザツ。


だから優れた教育者や指導者を要する。


絵を描く時の色彩感覚として、心理学的に確かめられている「桃色を見ていると力が入らない」「塗られた色が白と黒とでは重さの感じ方が二倍違う」「壁の真っ白な部屋は気を滅入らせる」といった影響を実際に自覚できるか?「黒の重々しさ」などと言って黒を使う時には本当にそうした影響を感じられていなければならない。


また、暖色系は各言語の語彙の発展で優先的に登場し、視神経にもストレスを多く感じさせる、「赤は目立つ」とはそういう根拠のある事であって、注目され言語化されやすいという、歴史の証明である。これも色彩の心的影響への自覚を訓練出来ていなければ、知識だけあってで実際の製作などとてもやれない。


アニメ絵風のイラストを描くにはそういった学術知識の膨大な積み重ねを前提とした個人的訓練が相当に必要とされる。


まず感受性の訓練、そして輪郭と印象を意識出来るようになってからの手の動作の訓練、手の動作が自動化されてからの演出技法のための感受性の訓練…と続く。


視覚印象と「柔らかさ」「冷たさ」「暖かみ」「鋭さ」等といった触感との語彙の共通に注目しての感受性の獲得が先行し、それがあってから人物の服装や動作や表情、背景の色使いや個々の物体の鋭角性の技術的配置等に繋がる。


アニメ絵風イラスト製作は我々一般人にとって極めて極めて極めて遠い道のりである。


不可能である。


今時AIの方が人間の描いたより人気出そうな美少女イラストあっちゅー間に出力しやがるらしいしカネになんの美少女イラストだけじゃん今時?


みんなしてそればっか描いたからAIがあんまりにも上手なんだよどれだけ飽和したレッドオーシャンだったか分かるだろ生まれつきの才能の無かったのが手を出すジャンルじゃとっくにねえよやめろ。


どうせ親ガチャや脳ガチャの当たってるのしか居ねえじゃん明らかに、バリバリやってる芸術家にアパート暮らしの工員の娘や息子として育ったの居るかよ特に作曲家。


目指してるアーティストの社会集団としての出自成分よく見ろ、特に親の年収とそいつ自身の偏差値。


どうせ自分で拾った訳でもないガチャの結果手にしてる自由。ジャンプの少年マンガの主人公お定まりの血統七百光りと同じ。


オタキングは「オタクは貴族主義」と言ってたそうだ、親の代から受け継いでるんでも無ければ業界内まで食い込むような何かにはまず成らない。


今後はアニメ絵イラストはAIがやれAIが。

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