プロローグ:ふたりの会話から
天使とロボットと神様と死神と人間とその他大勢が出てきます。いつのまにか。おもくそファンタジーだお。基本シリアスだお。でも剣と魔法とかはそんな出てこねぇ予定です。主役はロボットと天使です。人間じゃねぇ。
作者の初小説乙!と思いながら読んでくれた幸いです。
__なんですか、冥王。私に用って。
__おうおう死神、よくきたよくきたきやがった。
__帰っていいですか。
__まあ待て待て待て、気の短いやつめ。ククク。
__なんですか、今日はやけにご機嫌ですね。そのまま天に昇って逝けばいいのに。
__やだやだあんな所。誰がいくか。・・・で、それでな、実はおまえに言いたいことがあってな。
__なんですか。
__・・・・・・俺様自伝を作りたい。
__・・・・・・。・・・・・・いいですよ。
__・・・結構な間が空いたが、おkだと?頼んだ俺がいうのもなんだが、てっきり「やっぱりあなたは見た目通りの馬鹿ですね」とかいわれるもんだと思ったが。
__よくわかってるじゃないですか。普段の僕ならそうですね。
__・・・・なんだと?
__その自伝を作らせるために僕を呼んだんですね。一人じゃ作れませんものね。
__・・・・なんだと?
__いいでしょう。この才色兼備な私があなたの自伝を作ってあげましょう。ふははははは。
__・・・・なんだと?待て待て待て。まさか一人で作る気じゃねーだろうな。
__最後に見せてあげますよ。
__・・・・・・・?まあ、それならいい、のか
__いいんですよ。
__????
__もちろん、それなりの報奨はあるんでしょうね。
__・・ああ。まあな。出来上がりにもよるがな。
__でも、ただの本というのもつまりませんね。
__マンガにしようぜマンガ。
__却下。う〜ん。吟遊詩、とか聞いたことありますね。過去の英雄伝を称える唄。
__かっこつけてんじゃねーよ。
__お前が言えた義理か。・・・・・・まあいいでしょう。しね。私が何から何まで完璧に仕上げてあげましょう。ぐふふふふ。
__お前がしぬべき〜。
__こういうのはどうでしょう。
⇒
戦争。大気汚染。汚れた地。人々は再起不能になった地上を捨て、地下に移り住み、生気の無い日々を送っていた。
人々は不自由な地下で生きるため、高性能なロボットを作った。
__しかし、ロボットに感情は創らなかった。
ロボットが人間に成り代わるのを恐れたためだ。人々は敵になるものを恐れた。
__・・・は?
__ありきたりですけど、残念ながら私たちの世界はこんなもんですからね。続きはまた後日につくります。
__・・・あの、これ、ちょっと、
__なんですか?
__これ俺の自伝になんの?なんでロボットがでてくんの?俺別にロボットじゃねぇよ?体一応生身だぞ?
__なるんじゃないですかもしらん。
__・・・え、なんつった?
__では。続きは谷に帰ってから。
__お、おーい。
__では。
《・・・・・・誰がお前のなんか作るか。はは。
・・・さーて。報酬と、自己満のために・・・》
⇒
だが、ある日『欠陥品』が生じた。
そのロボットは、悲しみ、怒り、笑う事ができた。
『優しさ』も、あった。
人々は、そのロボットに恐怖した。
人々は、そのロボットを壊そうとした。
人々に、ロボットは憤怒した。
その感情を押さえきれず、理解できず、その場にいた人々を皆殺しにしてしまった。
その拍子にロボットは、『優しさ』を落としてしまった。
その後。
ロボットは、ロボット史上最大の人間へのクーデターを起こしたとし、スクラップされてしまった。
スクラップされてしまったロボットは、出るはずのない『涙』を流していた。
何故、ロボットであるはずの自分からそれが溢れでて、止められないのか、ロボットにはわからなかった。
更に五年後。
『涙』が枯れ、ロボットが『死んで』、いくらかたった頃。
ロボットの眼球に、ひだまりを背にした翼が映った。
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