純和風ファンタジー世界『宸世』の構築に主人公事情、そして人生初の新人賞応募
キャラクターの顔画像は、当時のイメージを思い起こしつつ、テキトーに組み合わせたモノもありますが、一部はRPG用の正式採用改変素材となっております。
心機一転し、純和風の世界を妄想するようになった私。
思えば、この頃から、独自世界「宸世」の屋台骨が出来たのでした。それから現在に至るまで、十六年ぐらいが経ち、そんな長い時を経てもなお、私の中に在り続けている、この独自世界「宸世」は、設定だけでも一冊の単行本が出来るほどの文字数があったのです。
さて、西洋ファンタジー世界からサヨナラした直後の、主人公を振り返ってみましょう。
貴族の名門、五瑞家の一つである玲泉家の当主であり、うんぬんかんぬん。元ネタは藤原五摂家だったりします。
ここで苦労したのが、ずいぶんなキラキラネームだった煌条 星光から、どうやって純和風の名前に変換するかでした。名字の方は簡単でしたが、「星光」には「武光」から続く特別な思い入れがありました。
冷静沈着な落ち着いた性格で、光の文字は必ず入れる。それから導き出されたのは「利」の字でしたが、真っ先にイメージしたのが「利益」などの儲けに関する熟語。そこで、漢字辞典を駆使したり、戦国武将である「前田利家」などを調べ、「利」にはもう一つ、鋭いという意も備わっていると突き止めました。
私の歴代サムライ主人公は、必ず冷静沈着な剣の使い手である設定だったので、この「利」という文字は非常にしっくりハマり、現在に至るまで「利光」は最もお気に入りのキャラクターになったのです。
ついでに既にこの頃から、ヒロインの設定も固まっておりました。顔色が悪くて白いのでは無く、雪女という設定だからです。これは、現在に至るまで変わっておりません。
そうして、小説家を目指すべく、新人賞の公募を意識するようになった私は、本格的に構想を練り込んでゆきます。独自世界「宸世」の設定が膨大にふくらんでいったのでした。
そうした中、主人公が変更になります。私が本当に書きたい主人公は、冷静沈着でクールな性格の利光でしたが、小説として書いていく内に、なんだか動かしにくい事に気付いたのです。
やはり、主人公は熱血でなければならないという、またもや変な固定観念が働いたのかも知れませんが、とにかく主人公は変わってしまいました。
そんな主人公が、以下になります。
如何にも主人公という感じの熱血系な性格のサムライです。
小説家になろうにも公開しております拙作、『武士語-もののふかたり-』に登場する主人公です。2009年に、とある新人賞へ応募した小説で、同時に人生初の長編作品でした。
ヒロインは、素直になれないキツネのもののけ少女です。双七郎と同化して「もののふ」になります。「もののけ」と、「もののふ」の設定は、私の独自世界の核となるモノです。
対して、そんな彼らのライバルとなるキャラクターの紹介です。
はい、彼こそが、私が最も好きな、真の主人公です。
思えば、これが大失敗だったのかも知れません。本当に書きたい主人公をライバルにして小説を書き進めた果てに、何とも言えない微妙な仕上がりになったのだと、思います。
ともかく、色々な要素もありましたと思いますが、こうして私の人生初の長編小説は、散々な結果に終わりました。
さて、ここで登場した固有名詞は現在、少々進化しました。いつか出番があれば出したいと思っております。
稲薙の名字は、稲岐へ変わりました。天下有数の米どころという印象かつ、稲荷のキツネ関係、そして八岐大蛇のイメージを備え、日本でいう中国山地に根付いた豪族という設定で考えています。
いつか登場させたいキャラその一。
戦国武将・織田信長なイメージです。
いつか登場させたいキャラその二。
萩は、山口県の萩であり、萩の領地を治めるのは毛利藩であり、毛利家は学者の家系であり、真っ赤な炎を操る陰陽師。
参考としている元ネタは、安倍 晴明です。
では、今回はこれぐらいにて。
※注意:
今回掲載したキャラクターの顔絵は、RPGツクールMVのキャラクタージェネレーターを使用して作られた改変素材ですので、画像の転載などは固くお断りいたします。
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