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戦闘ギルド

 スライムから覚えることのできる『プルプルボディ』はいったん置いといて戦闘ギルドにやってきた。戦闘ギルドの存在を知ったのは、随分前のような気もする。かなり後回しになってしまった。そこそこ大きい建物だけど賑わいはないようだ。受付にスキンヘッドに眼帯をしたおじさんがいる。この町のギルドはスキンヘッドがはやっているのか?


「戦闘ギルドへようこそ」


 目が合うと向こうから声をかけてきた。見た目まんまの威圧感のあるしゃべり方だな。


「こんにちは。ここ初めてなんですが、説明を聞かせてもらってもいいですか?」


「わかった。ここ戦闘ギルドでは、ギルドカードかスキルカードをあずかり、スキルを確認後、既定の武器レベルに達していれば、有料で技を教える。ちなみに技ってのはこういうのだ『二段切り』」


 言うと、眼帯スキンヘッドのおっさんが、剣技を見せた。一瞬で二度切る技か。ゲームなんかだと地味目な技っぽいけど、実際に見るとすさまじいな。


「これは剣の技だな。お前さんは斧か?どれギルドカード見せてみろ。」


 ギルドカードを渡すと、冒険者ギルドとは違う水晶でカードを読み取った。


「斧スキル5か。それだと二つ候補があるな。『スマッシュ』と『トマホーク』だ。『スマッシュ』は斧で強打する技で、スタン効果もある。『トマホーク』は投げ斧だな。無論投げたら回収しないと斧はなくなるぞ。料金は『スマッシュ』10銀貨、トマホークは『5銀貨』だ。」


 マッドボアのお金も残ってるし、支払いは余裕があるな。技を覚えるのにどれくらいの時間がかかるんだろう。


「どれくらいの期間でものになりますか?」


「ん?あーすまん、はじめてだったな。金をもらって奥の水晶に触れてもらったらすぐに覚える。俺の特殊なスキルの効果でもあるがな。」


 魔法といっしょで、すんなり覚える事ができるんだな。まあ『本』も似たようなものか。特殊なスキルってやつは何だろうな。


「はじめてのやつには説明することがあってな、技の説明するから聞いとけよ。」


 眼帯のおっさんが技の説明をしてくれた。


・技は、戦闘ギルドでお金を払って覚えるほか、ジョブレベルの上昇によって覚えるものもある。稀にダンジョンで特殊な水晶が見つかることがあり、その中には特殊な技が封印されており取得可能。ただし、水晶を持って戦闘ギルドなどで特殊なスキルを持った人の助けがいる。


・技を発動するときは、技を使う意思を持ち声に出す事によって発動する。技ごとにリキャストタイムが存在し連続して発動はできない。


・技を取得せずに、自分で鍛錬し同じ攻撃を繰り出す事もできる。その場合技に耐えれるよう体を鍛えなければならない。技と違って毎回同じ軌道を描いたりもしない。だが、声に出して発動する技と違いリキャストタイムの制限はもちろんない。


 リキャストタイムってのがゲーム的だな。どうやって時間を図るのか聞いてみたら感だと。便利さと不便さが混同してるな。ついでに聞いてみる。


「プルプルボディって技ありますか?」


「なんだそれ?お前さんが考えた技か?恥ずかしい技名だな。」


 知られた技ではないんだな。確かに恥ずかしい技名だ。口に出さないと発動しないとなると、、、うっは、使ったら何言ってんだこいつって顔で見られそう。


「えと、使ったら体に悪影響がでるような技もあります?魔物になっちゃうとか。」


「悪影響っていうと極端だが、若干の身体不可がかかるような技はある。魔物になるような技は知らんよ。」


 魔物になったりしないなら、プルプルボディ使っても問題なさそうだな。さて、技購入するか。


「二つとも教えてください。」


「おうまいど。」


 お金を払うと奥に案内された。


「その水晶に触れていろ。後ろからお前さんの背中に向けて特殊なスキルを発動するからな。」


 って、説明されたな~って思ったら おわったぞって言われた。はや!?


「斧持って試してみな。」


 フロアの真ん中に進まされ、技を試すよう促される。


「『スマッシュ』!!」


 前に一歩踏み込んで、すごい勢いで斧が振り下ろされる。普段の俺の振りよりもかなり早いな。これだけの勢いで斧攻撃喰らったらスタンにもなりそうだ。これはいい!!次いで


「『トマホーク』!!」


 斧が回りながら壁に飛んでいく。ほぼ頭で狙ったポイントに飛んでいったな。武器が手元からなくなるのは問題だけど意表をつくのにはいいかもしんない。


「問題なく使えてるな。ちなみにだが、『トマホーク』は斧の固定技だが、『スマッシュ』は他の武器でも使えるぞ。スタン効果は武器によって付いたり付かなかったりだがな。あと別の武器で使用する場合も、スキルが一定に達しないと十分な威力は出ない。」


 そういや『チャージ』も斧でも出たな。意味なかったけど。


「レベルがあがったらまたこいよー」


「はい、また来ます。ありがとうございました。」


 問題なく技も覚えたし戦闘ギルドを後にした。こんなに簡単に技増えるならもっと早く来るんだった。


 さてお次は、盾購入か。ギルド長に勧められたとはいえ、なんか盾ってしっくりこないんだよな。かといって斧二刀流もしっくりくるイメージが無い。できれば魔法を組み込んだ戦闘にしたいのだが。前にマッドボア倒した時にロープが活躍したんだけど、そういった使い方できないもんかな。左手にロープ巻く?かっこ悪いな。鎖を巻く?マンガでは鎖使いも多いけどジャラジャラやるのは重そうで、逆に扱いづらそう。細い金属とか強固な糸みたいなのに水をまとわせて『水操作』で。そう都合のいい素材あるのかなあ。まあガダフさんの鍛冶屋で聞いてみるか。


 裏通りの店を訪ねる。


「おう、いらっしゃい。ん?見たことあるような顔じゃな。・・・あーその斧見て思いだしたわい。名前は忘れたが、確かに思いだしたわい。」


 斧は、覚えられていたようです。確か「気にいったわいガハハ」とか言ってたはずだが。。。


「今日はどんな用じゃ?」


 右手で斧を使うなら左手に盾はどうかと勧められたが、いまいちピンとこない。ロープや糸みたいなものを左手で使いたいというあいまいなイメージを伝える。


「そうじゃな。左手は小手にして、糸を出し入れできる機構を付けるか。ただ、普通の糸ではだめじゃな。大蜘蛛の糸ならいけるじゃろ。」


「どれくらいの価格になりそうですか?」


「大蜘蛛の糸があるなら小手だけなら機構部含めて15銀貨じゃな。ただ、大蜘蛛の糸が今はないわい。坊主確か冒険者じゃろ?自分で取ってくるか?3体分もあれば足りるぞ。」


「大蜘蛛はどこに生息してるんでしょうか?」


「アルザスの森の奥の方だったはずじゃ。結構手ごわい相手だからな。気を付けろよ。毒攻撃もあるぞ」


 俺が見たことないってことは、家よりだいぶ奥なんだろうなあ。マッドボアとかまたでないよな?


「う~ん、すぐには取ってこれないかもしれません。取れたらその時は頼みます。」


「わかったわい。そうじゃ、中古じゃが、3銀貨でこの小手売ってやろう。小手に慣れとくのにいいぞい。ちょっとした攻撃ならはじけるわい。」


 結局中古の小手だけ買って店を離れた。毎回中古の安物しか買っておらず、滅多に来ない。まあ覚えられるわけがないわな(笑)


 なんだかんだで、お金が減っていく方が多い(泣)先行投資と割り切ってやるしかない。さて明日からしばらくボススライムを狩ろう。ボススライムを一人でも問題なく狩れるようになったらダンジョン地下2Fに向かおうと思う。あと、プルプルボディを取得した。使ってみたが自分では効果がよくわからない。今度弱い敵相手に試してみようと思う。


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