新しい家族
新しい家族ができた。職業神殿で確認はしてもらったが、下の子は見てないので『本』で情報を確認する。しっかり新しい家族もパーティ扱いのようで『本』に記載されていた。俺から順番に見てみると
ジョブ:教師 レベル5→10 固有スキル『習熟度アップ 小』
神:知恵の神メディウス
魔法才能:水魔法(初級)
才能:本の加護
パッシブスキル:『接客 25』『計算 20』『教育 10』『指揮統率 10』『調理 4』『短剣 2→3』『投擲 3→5』『弓 3→4』『斧 3→5』『解体 4→5』『採取 3→4』『農業 4』『畜産 3→4』『修理 1』『調合 2』『道具加工 1』『水生活魔法 30』『土木作業 2→4』 『警戒 1→2』『乗馬 2』new 『水魔法(初級) 1』
アクティブスキル:『観察 1→2』
魔法:『創水 30』 『洗浄 30』 『癒しの水 1』new 『水球 1』new 『水操作 1』new
技:『チャージ 1』new
順調にスキルが成長している。覚えた魔法や技もしっかり記載している。レベルも10になってた。前見た時は9だったので、盗賊退治で上がったのかもしれない。レベル5で『観察』を覚えたので10で何かあるのかと期待していたが増えないようだ。残念。ロッキーに乗ることが多かったので乗馬も増えている。
ついでロッキー
≪名前=ロッキー 種族=ロバ レベル=3→6 スキル=『格闘 1→3』『剛力 3→4』『言語理解 1→3』『運搬 2→4』 技=『踏みつぶし1→2』≫
ロッキーも順調に成長している。言語理解が妙に上がっている。俺の独り言に付き合っていたからだろうか。
次にエリス
ジョブ:無 レベル1 魔法才能:闇魔法(上級)パッシブスキル:『裁縫 1』『料理 1』
正直神殿でもびっくりしたのだが、エリスは闇魔法(上級)の魔法才能があった。俺より才能が上である(泣)いやむしろ才能があるのは(喜)か。ただ、しばらくは魔法を買ってあげられそうにはないけれど。。。生活魔法なら闇魔法を今でも使えるはずだが、生活魔法の闇魔法ってなんだ?今度エリスといっしょに考える予定である。盗賊のアジトで料理を、アイダさんから裁縫を教わっていたらしくそれぞれスキルを覚えていた。
次にロイ ジョブ:無 レベル1 魔法才能:無 パッシブスキル:『短剣 1』『解体 1』
ロイに魔法の才能は無かった。アジトでは獣の解体をさせられていたそうで、そのスキルがあった。
次にコニー ジョブ:無 レベル1 魔法才能:無 パッシブスキル:『裁縫 1』『料理 1』
ロイとは実の兄弟らしく、髪質も容姿もよく似ている。彼女も魔法の才は無い。アジトではエリスと同じことをしていたのでスキルも同じであった。
一番下の双子マリーとケビンの才能だが、二人とも魔法の才はないようだった。まあ持ってる方が少ないとは聞いていたが。現段階ではスキルも持っていなかった。3歳ではこんなものだろう。転生をした俺が異常だったんだろうな。チートは無かったと思っていたが、スキルの数を見てみると十分にチートだったのもしれない。
スキルの確認後、子どもたち全員と話をした。この森で生きていくために大事な事、家族のルールなども。双子は理解してくれたのかやや疑問なとこもあったが。「はい!!」と返事はいいようだった。アジトではほとんど洞窟から出してもらう事も無かったので森での生活に興奮しているようだ。上の子達もその話にはうなづいていた。だが、ここも自由では無い。森には魔物がいるのだ。自分の命を自分で守れるようになるまでは不用意に柵の外にはでれない。もちろん俺もそうだった。ちなみに子どもたちに伝えた決め事は次の内容だ。
・俺の言うことは必ず聞くこと。もちろん俺が間違っていることもあるので不満に思ったら声に出して伝えること。
・家族助け合って生きること。上の子も下の子もお互いに助け合うこと。
・俺と一緒でなければ柵の外に出ない事。
・一人づつきちんと自分の仕事をもってこなすこと。3歳の子でもそれは変わらない。
・勉強も教えるから嫌がらずに勉強すること。俺の事は「先生」と呼ぶこと。教師といったら先生だろう(当然)
などである。
話をした後買ってきたものを整理した。呼びは物置に、食料は台所に。衣服は買ってきたものをそれぞれに渡した。皆飛び跳ねて喜んでいた。実際着ている服はひどいものだった。つぎはぎだらけどころではなく、やぶれている箇所も多かった。アジトから持ってきた子ども達がいた部屋にあったものも渡してあげたが、思いだしたように皆泣き始めてしまった。俺一人になってからは使うことが無かった水がめに魔法で水を汲んで、皆に手を洗うように伝えた。家の中に入るとき、トイレし終わったとき、食事の前、必ず手を洗う約束をさせる。衛生概念は大事だ。明日から料理も任せてみるつもりだが、今日は俺が調理することにした。畑のキャベツと昨日とったホーンラビットの肉、麦を煮込んだスープに、ホーンラビットの肉に塩をまぶして焼いた物。料理を目の前に並べると子どもたちの目はらんらんと輝いた。
「さ めしあがれ」
皆一心腐乱に食べていた。エリスもロイもコニーも必死に食べながらきちんと、双子の食べる面倒を見ていた。たいしたものだ。
「おいしいかい?」
俺が尋ねると。エリスが微笑みながら
「こんなご馳走食べたことない!!いつも鍋のそこに残ったものばかりだったの。」
「僕も!!生まれて初めて!!おいしいねコニー。」
「うん!!」「マリーもおいしいよ」「ケビンも!!」
泣いちゃったよ。もちろん泣いたのがわからないように必死で隠したけども。思う存分たべたまえ!!この子達が飢えないように、俺必死でがんばるわ。。。すでに父性でちゃってるよ。パパがんばるからね!!12歳だけど まだ。。。
ごはんの後片付けをした後、お風呂に入れてやることにした。この世界ではお風呂は無いところの方が多い。火を焚いてお湯をつくるのも大変だし、それ以前に水をたくさん用意するのが大変だからだ。だいたいは少しのお湯と水を用意して体をふくだけである。この家でも爺さんはそうしていた。俺は少し冷たいのを我慢しつつ水魔法洗浄で体を綺麗にしていた。『水操作』を覚えてからはピッカピカである。だけど極たまにお風呂が恋しくなって、お湯をせっせと沸かして入っていた。屋外設置の木のお風呂である。初日なので奮発してお風呂を用意してあげたのだ。一人づつ服を脱がせて、水魔法でお湯に入る前に綺麗にする。そのあと皆で湯船だ。さすがに俺もいっしょに入るほどの大きさはないので、俺は見てるだけである。
「どうだ 気持ちいいか?」
「うん!!気持ちいい!!こんなのはじめて」
キャッッキャと喜んでいた。
「毎日お湯は無理だからなあ。普段はさっきの水魔法だからな!!」
「水魔法も気持ちよかった~!!」
「先生の水魔法 たのちー」
うんうん。喜んでくれて何よりだ。子ども達が入った後、俺も風呂に入り、みんなで寝ることにした。
一つの部屋でみんな集まって就寝である。この家には寝室は1部屋しかないからな。しばらくして寝息が聞こえてきたと思ったら。寝言で「お母さん ぐす」とか聞こえてくる。まあ そうだよな、、、しばらくは仕方ない。不安も多いが、頑張るか。俺もしばらくして眠りについた。




