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アニメ学院で出会った女の子は中毒系女子でした。  作者: 神戸 生一本(かんべ きいっぽん)
第一章
4/13

クールヘッドとウォームハートで。

10時から13時の音響コースのオリエンテーションを終え、午後の講義まで1時間の空き時間。


「時間あるし、本館行ってみるか」


午前の音響コースと午後のコースが行われるここ別館と、本館は少し離れている。


新宿駅近くの別館に対して、本館は隣の駅にある。


「隣って言っても、10分もかかんないけどね」


「そうなんですね、隣の駅っていうから、もっと離れてるかと勝手に思ってました」


「そーなのよ。本館行くの初めてなら、一緒に行く?私も行くとこだから」


と話しているのは、先ほどの保勇先輩だ。


「先輩も行くなら、お願いします。」


「じゃあ、行きましょ。」


「先輩は何の用事があるんですか?」


「私は本館で待ち合わせなのよ、監督コースの人と」


「そうなんですね。お友達ですか?」


「お友達っていうか、その何て言うか」


「?」


「おーい!まどか~」


保勇先輩がゴニョゴニョしてると向こうから男の人が近づいてきた。


「あ、もしかして彼氏さんですか?」


「み、みんなには内緒よ?」


「おはよう、まどか、オリエンテーションの手伝い終わったのか」


そういって近づいてきたのは、黒シャツにメガネのひょろっとした背が高めの、オタクをまとった人物だ。


「うん、終わったよ。迎えに来てくれてありがとう。こっちがうちの後輩くん」


「おはようございます。よろしくお願いします」


「おー、よろしく!名前は?」


そして、一目で新宿アニメ学院の学生だと分かる。


「此花糀と言います。よろしくお願いします」


「おー、よろしく!俺は松葉弦」


「そういえば、ゆずくんも終わったの?早かったね?」


「ああ、うちは30分前に終わったよ、オリエンテーションって特別何かあるわけじゃないし、そっちは?」


「まぁ、うちも大してあるわけじゃないんだけど・・・」


「あー、田中先生の入信の洗礼が長かったのか」


「せ、洗礼って言わないで~、まぁ事実だけど」


保勇先輩が頭を抱えたところで、三人揃って本館へ向かう。


2人とも本館で手続きがあるらしい。


手続きはすぐに終わるから、その後で本館を案内してくれるというので、少し入り口で待つことにした。




入口で待っていると、いろんな人が右から左へ、左から右へ。


「世界は人の数と同じだけ存在するんだよな」


一時、詩人になりきっている糀の前を、走るサラリーマン、ピンヒールで闊歩するお姉さん、参考書片手の学生、はしゃぐ女の子たち、


そして山吹色の女の子が通り過ぎていく。


・・・あっ、あのコだ。


(あっちの方角は、別館だよな?)


ということは、ある程度受講しているコースが絞られる。


別館に入っているコースは、音響コースの他にはフィギュア造形士コースと俺の午後受講する予定の・・・


「後輩くん、おまたせ。本館案内するよ!」


「あ、はい、よろしくお願いします。」



山吹色のそのコとは再会できる気がなぜだかしていた。

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