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Following the other world -光無き者-  作者: クロブチンC
目覚め
1/19

序章 夢も現実

初作品です

      ああ 光無き者 暗き者よ

      汝のために 我らは歌おう

      光ある世界に 光あふれる時

       汝は暗く 闇であった

      しかし汝は 悪ではなかった

       汝は輝き 光を討った

      ああ 光無き者 暗き者よ

      汝を称え 我らは伝えよう









かすかに歌が聞こえたような気がして意識が取り戻された。寝返りをうつと同時に、閉じているまぶたに太陽光が指してくる。その光が、今が朝であると伝えてくれた。


体を起こし、目を開け、辺りを見回す。


小さな音をたて揺れる低木、風に身を任せ揺れる花々、小鳥の鳴き声に彩られた果樹、そしてそれらに活力を与えている、空に輝く2つの太陽。


これ以上無いほどすがすがしい朝だ、気持ちがいい。


・・・ん? 待てよ?


「2つの太陽?」


空を見上げると、自分の真上にある太陽のすぐ隣に、別の太陽が当然かのようにぽかんと浮かんでいた。

太陽たちを薄目で見ていると、意識はどんどんはっきりとし、それに伴って疑問が次々と浮かんできた。


どうして太陽が2つあるのか? どうして俺はこんな草の上で寝ていたのか? 俺は昨日家に帰っていなかったのか? 様々な疑問が積み重なっていき、混ざり合い、そして1つにまとまっていった。



「ここは・・・どこだ?」




俺の名前は豊川とよかわ シュン 19歳、大学に通っている。

お世辞にも今の人生が楽しいとはいえない。

家 大学 バイト先をぐるぐると回るのが俺の日常だ。満たされないことの繰り返し、若すぎるかもしれないが、既に自分の人生に飽き飽きしている。

・・・確か昨日はいつも通りバイト先から帰ってきて、ご飯を作って食べて、寝た。どこもおかしくはない。いつも通り、なんら変わらない。俺の記憶ではそれ以上の不審な出来事を思い出すことができなかった。


「なんで俺はこんなところにいるんだ・・・?」


考えようと思えばいくらかは出てくる。

あのおかしな教授の実験につきあわされているのか、友人の壮大ないたずらにひっかかっているのか、はたまたテレビのどっきり番組のターゲットにされた、とか、ええと。


いや、そんなことを考えている場合ではない。それよりも


「もっとこの世界の知識を集めないと・・・」


あれ、なんで俺こんなこと言ったんだ。いや、知識集めは大事だが、今はもっと、状況整理をしないといけないというか


「ザットー!こいつじゃあないのかぁ!?」


後ろから男の声


「だとしたら本当なのか・・・ バルバス」

「そうだな、おいあんた!自分の名前は言えるか?言葉は通じるか?文字は読めるか?」


バルバスと呼ばれた男がメモ帳を見せながら問いかけてきた。


確かに彼らの使っている言語は日本語ではなかったし、メモ帳にかかれた文字も日本語のそれではなかった。いや、いままで聞いたことも、見たこともない言葉だった。

でも俺はその言葉をしっかりと聞き取ることができたし、「りんご」と書かれたメモ帳の文字を理解することもできた。まるでそれが当たり前かのように。そして確証はないけど、自分もその言葉を使えるだろうと思った。


「あなたたちは・・・誰ですか? そしてここは・・・」


その瞬間、炸裂音、視界が金色に染まった。


「追いはぎだ! やるぞ!」


ザット、だったか。そう呼ばれていた男が腰にさげていた剣を抜き、俺を飛び越えて向こうに走っていく。

ぐるりと振り返るとこの2人組よりいくぶんか粗末な服とナイフを装備している男がこちらに斬りかかろうとしているところだった。

ナイフの刃は自分めがけて振り下ろされていた。頭がおいつかず、目をつぶることもできず、見ることしかできない。

やっと頭が「危ない」と危険信号を出したのはザットの剣がそのナイフをはじき飛ばしたところだった。


武器をはじかれ、驚きとおびえを一瞬にして見せる斬りかかってきた男。

ザットはその男をにらみつけ、一呼吸おくと



一瞬でその男の首を切り落とした。



「うわあああぁぁぁっ!?」

吹き出す赤、血、首のない体、体のない首

目の前で、人が、死んだ。

さっきよりも早く、頭の中の整理がつく。所詮他人事だからだろうか。

それでも死というイメージはくっきりと、頭の中をかき乱してくる。


男だった体が崩れ落ちると同時に藪のなかから別の男が表れ、ザットの背後から斬りかかろうとする。


今度はバルバスと呼ばれていた男が飛び出した。

彼は武器を持っていない。無茶だ。

何を叫んでいいのか分からず、口をぱくぱくさせていると


バルバスの両手が強く輝き始めた。


バルバスは慣れた手つきで輝いた両手を合わせ、光を凝縮させる。

光は瞬間、揺らめいたかと思うと、炎の球に姿を変えた。


両手を突き出すと、炎の球はまっすぐに男の顔面へと向かっていき、小さい、が激しい爆発をおこした。

ザットの背後にいた男は、振り上げた剣を下ろすことなく、そのまま地面に崩れた。




両手から繰り出された火の玉、どう考えても魔法だ。そして当たり前のように死が隣にある。


「大丈夫だったか? ・・・ええと、少年」


俺は今自分がいる場所が分かってきた気がする。


ここは、異世界だ。 それも、夢のあるファンタジーワールドではない。


死が常について回る、厳しい現実の世界なんだ。



初めて書いたので、未だよく分からないことだらけです。ぜひ、評価をお願いします。

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