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[RY-15]ドリーム・キャッチャー

作者: 須賀隆太郎

Twitterで絡みのある方に「1000字で作品をまとめるのは楽しいよ」的な話をされ、じゃあやってみるか、という思いつきで書いたに等しい作品。

うん、1000字でまとめるって難しいですね。

作者の限界に挑んだ作品、読んでいただけたら幸いです。

(何だこれ……どうなってるんだ?)

 朝起きたら女の子になってました。何を言ってるのかわからない? 安心してくれ、俺にも全くわからねえ。

 あ、俺は一人暮らしをしている20歳の男だ。そのはずだったんだが、なぜか目を覚ましたら胸元に双つの膨らみがあり、股間にあったはずの男性の象徴は消えている。これは夢か? 夢なら早く醒めてほしいもんだが。

 洗面所で鏡を見るとなかなかの美少女。顔を洗っても変化は無く、夢ではないのかもしれない。でもそうするとこの状況はなんだ。記憶にある限り、部屋も何も変わらないのに、俺の性別だけが変わっている。

 ああ、そういえば俺は大学生だ。名前は田中翼たなか・つばさ。元から男女どちらでも使えるような名前だから、あまり参考にはならないな。

 さて、と。とりあえず、これどうやって着替えよう?


 30分後、俺はすでに疲れ果てた状態で家を出た。タンスの中の服も見慣れない女性ものの服が詰まっていて着る服には困らなかったが、今まで女性に縁がなかった俺にはこの着替えミッションは高難度を極めたのだ。それでもどうにか着替えを果たし、電車で3駅先の大学へと向かう。


(普段あまり気にしてなかったが、世の女性はこんなにキツい思いしてるのか……!)

 折しも時間は通勤ラッシュ。列車の最後尾が女性専用車両に指定されているが、いつもの癖でそっちにはいかず、真ん中付近の車両に乗ってしまった。満員電車でぎゅうぎゅう詰め。


 何事もなく、無事に大学の最寄り駅に着くことができた。お、あれは和真かずまだな。ちょうどいい、一番の親友のあいつなら、きっとわかってくれるはず。


 ……そう思っていた時期が、俺にもありました。


「は? 何言ってるんだ、翼は元から女だったろ? いくら1限から講義ある日だからって、寝ぼけてんなよ」

 和真の言葉に俺は愕然とする。そうなのか? 一体いつからそんな夢を見ていたんだ?

 激しい動揺のせいなのか、だんだんと視界が歪み、暗くなってくる。


 意識も……遠く……















――このように、当社が新発売するこの「ドリーム・キャッチャー」はどのような境遇をも体験することができます。わかりやすくご説明させていただくために今回の男性被験者にはもしも女性化したら、という境遇を体験してもらいましたが、付属品のキーボードで境遇を入力し、ヘッドギアを被ってスイッチを入れれば、どんな夢もまるで現実のように体験することができるのです。お値段は……

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