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夢現

「風音っ!!!」

叫んだときすでにその姿はなく、町の入り口に立っていた。

回りにちらほらと見える人影は平和な日常を営みはささやかな幸せが満ちている。


「ゆめ・・・なのか?」

しかし、この町まで来たと言う記憶もない。

あるのはじわじわと痛む足の感触だけ

ではやはりあの(おんな)に飛ばされたと考えるのが妥当なのだろう。

しかし、物理的にそんなことが出来るのだろうか?


立っていても始まらないと頭ではなく体が判断を下し、俺は町に背を向け歩き出した。

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