008葛葉毅「聖霊少女 その4」
葛葉:『少佐は本気なのか?』(注、『』は英会話)
イボンヌ:『極めて本気ね。 私も勉強したのよ。私の場合は、あの子が「聖霊」になる以前からの付き合いだから、一緒にアニメ見たり、漫画を読んだりして、自然と身に着いちゃったって感じかな。』
二人は、グラウンド・フロアへ向かうリフトへと乗り込む。
イボンヌ:『それで、上手くやれそう?』
葛葉:『出来るだけ努力してみるよ。』
リフトは地下5階で停止して、整備師のツナギを着た2人の若者が乗り込んでくる。 代わりに、いつの間にか葛葉がリフトを降りていた。 仕方なくイボンヌも後に続く。
葛葉:『これが、…そうなのか?』
イボンヌ:『実物を見るのは初めてかしら?』
二人の目の前には、整備用ハンガーに載せられるのを待つ、体長4mのロボット? 半解体状態でクレーンに吊り下げられたソレは、まるで金属製ホッキョクグマの様にも見える。 480kWモータ20基と6.7L、870ポンドフィートのディーゼルターボエンジンを2機搭載し、計4本のロボットハンドには、ミニガン2機とロケットランチャーが同時搭載可能。6WDモードで不整地を時速150kmで疾走し、2時間の水中作戦行動も実現する。
整備師:『型式名称はD-Body B-Type1116、現在稼働している中では最新・最強の機体だ。もはや水陸両用一人乗り戦車だな、乗ってみたいか?』
何時の間にか二人の直ぐ後ろに、デカい中年の整備士が立っていた。
葛葉:『乗れるのか?』
整備師:『やめとけ、こいつのパイロットになる為には諸々人間を諦めなきゃならん。不必要な部分を切除したり、呼吸器系、循環器系、消化器系、泌尿器系も機械と繋げるように改造される。 脳から直接電気信号で通信できるように脊髄も弄られるし、網膜に直接情報が投影される様に目玉も片方取り替えられちまう。 何と言っても、二度と女を抱けなくなっちまうから、俺なら頼まれたって嫌だね、』
イボンヌが、腕組みして苦笑いする。
イボンヌ:『トーイ(=整備士)、期待の新人をあんまり怖がらせないでよ。』