078 観事&ミリアム:「這い寄る混沌 その8」
プロメテウス:「其処の!変な奴! アンタ達、どっちが正義の味方よ!」
突然上空に現れたロボット???…が、喋った????
一瞬、呆気に取られた観事に、モグラの鼻息が、…ぶっかかる!
観事:(あっちゃ!)
武琉:(気を付けろ!)/観事:(だって、アレ何?)
意味不明に伸びてくる巨大星鼻モグラの鼻のビラビラ触手を躱しながら、…観事が空中回転!
仰ぎ見たロボットの胸の中に、…
武琉:(人が、乗っているのか?)
と、飛蝗の群れが姿を消したのを察知して、ガルニエから、数人の人間が、走って来る。…背広女と、三条茜のボディガード達だ。
観事を援護する様に、銃器で、巨大モグラを攻撃する!…背広女達、
葛葉:「どうやら、あの白い小さな化け物を援護しているらしい。つまり、あの小さいのが、…多分味方だ。」
ミリアム:「OK、じゃあ、…ぶっ放すわよ!」
プロメテウスの翼の様に展開した外骨格可動装甲が、俄に発光! 次第にその輝きを増して行き、…
ミリアム:「目標、バケモノモグラ、…」
ホーミング・レールガンのピンク色のレーザービームが、全弾、巨大モグラに照準を合わせる!…そして次の瞬間!
ミリアム:「全弾発射!」
ちょこまか動き回る観事を見事すり抜けて、…純金属の質量兵器が、第三宇宙速度×2倍で、巨大モグラの身体を、直撃!…
粉砕した!
着弾衝撃:「「「………!!…轟音…!!………」」」
胎内のマグマを爆発噴出させて、…一瞬で砕け散る、巨大モグラ!
武琉:(今だ!)
飛び散った液体状のマグマを躱しながら、観事がフリオの身体をひっつかみ!…其の儘、体重任せに回転、振り回して、…
勢い任せに、フリオの頭を、壁に打ち付けて、…頭蓋骨を、粉砕する!
破砕音:「ぐちゃ!…」
豆腐だかウドンだかプリンだか白子だかよく分からない脳の破片が、辺りにブリ撒かれて、…同時に消滅する、巨大モグラの「聖霊」の欠片!
観事:(やった!)
武琉:(未だだ、多分、コイツは直ぐに、復活するぞ、)
完全に粉砕されたフリオが、ジワジワと、元に戻りつつ在る。
観事は、駄目押しで、もう一発!アスファルトの地面でマッチをする様に、…フリオの頭を、すり潰す!
そこへ、プロメテウスが着陸!キャノピーを解放、中から葛葉が降りて来る。
葛葉:「お前は、何者だ、言葉は、通じるのか?」
プロメテウスのレーザービームが、今度は観事の胴体に狙いを付ける!
観事は、ネコ科の動物の様な第三形態から、人間の姿へと変形する。…さっき焼き切れた筈の片腕も、既に復活完治している。
大和:「そう言うお前こそ、何者だ?」
葛葉:「貴方は、…大和武琉?」
人間の姿に戻った、その目付きの悪い日本人には、確かに見覚えが在る。
そこへ、駆けつける背広女!…大事そうに「蜂蜜の瓶」を抱えている。
背広女:「大和さん!これを使えば「聖霊」を駆逐出来るかも知れない。」
背広女は、息を切らしながらも、ジワジワと頭部の形を取り戻しつつあるフリオの身体に、…蜂蜜の瓶に入っていた、「アメミット」を振り零した。
ビクン! ビクン! と大きく痙攣しながら、身体を溶かされて、アメミットに食われて行くフリオ、…
大和:「これは、一体なんなんだ?」
背広女:「聖霊殺しの武器、アメミットです。 コイツは、聖霊を食べて、復活できなくする事ができるんです。」 (注、イーヴィル・アイ(邪視眼)エピソード044)




