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トリックスター(プロメテウスの火)  作者: ランプライト
第九章「メッセンジャー・オブ・ザ・パルプ・マガジン」
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077 毅&ミリアム:「這い寄る混沌 その7」

時同じくして、シテ島、サント・シャペル前、


突然、辺りを埋め尽くしていた放置車両のウインドウ・シールドが破砕!…旋風の様に舞い上がる!


ガラスの嵐が、葛葉毅とミリアムを直撃し!

防刀機能を有する葛葉の戦闘スーツが、その耐久性のギリギリの処で、…


上空に浮かんでいたミリアムの「聖霊」プロメテウスが急降下して、二人をガラスの嵐から覆い隠す!


ミリアム:「毅!早く!」


見ると、プロメテウスの胸の部分のキャノピーが開いて、…中に、人が乗れる様になっている?


葛葉は腕に抱いていたミリアムを先ず、プロメテウスの中に押し込めて、…フリークライマー顔負けの握力とバランス感覚で、…自らの身体を、その操縦席?らしき狭い空間に、滑り込ませた!


そして、…上空へと飛び上がるプロメテウス!


切り刻まれて落下して行く群生飛蝗の群れを尻目に、一気に、ガラスの台風の上へ、…出る。


葛葉:「凄いな、これは、人が乗れるのか?」


プロメテウスの腹の中は、殆ど空洞で、バイクのサドルの様な小さな座席が一つだけ、それと左右のフットレスト、それに上半身を支えるハンドルが二つ、…葛葉はそのサドルに跨って、ミリアムを自分の膝の上に抱きかかえる。


ズダズダに切り裂かれたミリアムの皮膚が、ミルミルうちに、完治して行く。


葛葉:「大丈夫なのか?」

ミリアム:「当たり前でしょ!」


ミリアム:「言っとくけど、これは明らかに「貸し」だからね。」


葛葉:「ああ、正直助かったよ、」


ミリアム:「馬鹿!違うわよ、…アタシを抱っこしてる事が、よ! …このむっつりスケベ!」


葛葉、一瞬だけ、苦笑い、…


ミリアム:「それで、これからどうするの?」


葛葉:「アバドンを一体ずつ潰すのは効率が悪い、…何とか一気に潰す方法は無いかな、」


ミリアム:「こういう場合、大体映画とかアニメじゃ、本体を叩けば良い事になってんだけど、…何が本体なのか判んない。」


その途端!…プロメテウスのキャノピーの裏側に、恐らく位置情報を示しているらしい赤い点滅、場所は、ガルニエ傍、…オスマン通り、


ミリアム:「これがもしかして本体?」


葛葉:「判らんが、…ここに行けるか?」


ミリアム:「当然でしょ!」


どうやって操縦しているのかは、一切不明だが、恐らくミリアムとプロメテウスは、脳の機能を、共有しているらしい。…プロメテウスの察知した物が、そっくりそのまま、ミリアムに伝わり、…ミリアムの思った通りに、プロメテウスが行動する。


葛葉:「何だか、得体の知れないのが増えて来たな。」


其処に見えるのは、巨大な星鼻モグラと、化け猫?

両者は、どうやら、戦闘状態に在るらしい。


葛葉:「一体、どっちが、味方で、どっちが敵なんだ?」

ミリアム:「そんなもん、聞いてみりゃわかるわよ!」

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