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トリックスター(プロメテウスの火)  作者: ランプライト
第八章「アバドーン・フロム・ザ・シテ」
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067 ミリアム・マリア・ヴァリ「プロメテウスの火 その4」

ブレーキーは、イボンヌ、ミリアムを沈黙させて、…今度は、最も危険度の少ないと思われる葛葉に狙いを変える。


ブレーキーは既に弾切れのミニガンを捨て!

腰に装着していた、プラズマ・ジェット・カッターを手に取って、起動させる!


そして、まさに葛葉目掛けて飛び掛かろうとした刹那!

ミサイル被爆による関節構造の故障と、高所からの着地ショックで、一瞬、D-Bodyのギヤが、噛んで、…出遅れた!


葛葉は、その一瞬を見逃さず、天才的な運動神経で、ダッシュ!

略同時に、突っ込んで来たブレーキー大佐のD-Bodyの車台=バギー型走行ユニットに、…飛び乗った!


ブレーキーが再起動を試みる隙に、葛葉は、走行ユニットに格納された、ERYXミサイルを取り出して、射撃準備、…ブレーキー目掛けて、…発射する!


見事命中!するミサイルだが、ミサイルはそのまま跳ね返って、道路を転がって行く!


起爆のコントロールは、既にブレーキーに奪われていて、…爆発しない!?


葛葉:「くそっ! 正気なのか? 狂ってるのか? ドッチなんだ!」


ブレーキーのD-Bodyが、膝を壊して、足を引き摺りながら、…葛葉に向って、近づいて来る!


葛葉は、瞬時に負傷したイボンヌとミリアムの姿を確認する。


イボンヌは、倒れたままだ、全く動きがない。

ミリアムは?


…何処だ?




次の瞬間! ピンク色のレーザービームが、ブレーキーのD-Bodyの脚部に命中!…そして、


ビームの軌跡に沿って「金属の塊」が、超音速で到達!


まるで、バルサ材でも圧し折る位の呆気なさで、ブレーキーの右足を、…砕き折った!



葛葉:「ミリアム!」

ミリアム:「赦さない!」


今度は、右斜め上空から照射されるピンク色のレーザービーム!


次の瞬間、D-Bodyの左腕が、マッチ棒の様に、…弾け飛ぶ!!



更に別のレーザービーム!


出鱈目に空中を屈曲旋回したビームの軌跡に沿って、約1kgの質量が、秒速30kmで、D-Bodyの左肩に、到達! …粉砕する!



更に更に別のレーザービーム!


行く筋ものピンク色の光跡が、大轟音の中で、まるで出来の悪いイラストを消しゴムで消すみたいに、頑強なD-Bodyの機体を、…削り取って行く!

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