表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トリックスター(プロメテウスの火)  作者: ランプライト
第八章「アバドーン・フロム・ザ・シテ」
66/135

066 ミリアム・マリア・ヴァリ「プロメテウスの火 その3」

と、その時、…唸りを上げて始動する、大型重機用ディーゼルエンジンの排気音!


ユルユルと道路に出て来て、葛葉達の方へと近づいて来る、ブレーキー大佐の白いD-Bodyの機体。 リチャードにミサイルを打ち込まれて破損した幾つかの関節部位からは、油圧機構用のオイルらしい赤色の液体が漏れている。


葛葉:「大佐、大丈夫ですか?」


ブレーキーのD-Bodyは呼びかけに返答する事無く、ただ淡々と、距離を詰めて来る、…


葛葉は、グレネード・ランチャー用の20mm炸裂弾のマガジンを、換装する。


葛葉:「イボンヌ、大佐の様子がおかしい。警戒しろ。」


イボンヌ:「ミリアム、念の為にもう一度「聖霊」を召喚して。」


ブレーキーのD-Bodyは、6輪駆動の走行ユニットで、道路を埋め尽くす様に放置された一般車両を押しのけ、乗り越えながら、…


葛葉:「大佐は、…何処だ?」




D-Bodyの走行ユニット、所謂「戦車の車台」の上の「コックピット部分」が、…無い。 それは分離可能で、独立した電動パワード・スーツとして使用可能になっている筈だが、 その部分が、無い?…何処だ?


と、次の瞬間!


ゴシック建築の教会の天辺から、行成り何かが、…飛び降りて来た!



レンガと屋根を突き崩しながら、

ホッキョクグマの様な白い、格闘用ロボット・スーツが、…急襲する!


葛葉は一瞬早く気付いて、アサルト・ライフルの照準を極め!…るが、


その時には、既に、ブレーキーのミニガンは、…掃射を始めていた!


最大速度、100発/秒、通称「無痛ガン」の弾幕が、イボンヌを、…貫通する!


一方で、葛葉の射撃するNATO弾がD-Bodyの装甲に通用する筈も無く!


葛葉:「ミリアム、上だ!」


しかし、ミリアムが振り向いて仰ぎ見た曇り空には、既に「敵」の姿は無く!…群生層飛蝗の嵐しか、見えない!


ワンテンポ早く! ブレーキーの操る6.6トンのD-Bodyの機体が、遥か33mの高さから着地して! アスファルトの地面を、…砕き弾き上げた!



一瞬、反応の遅れたミリアムの胴体を! ブレーキーのミニガンが、直撃!


超高速の弾幕がミリアムの右半身を銃撃!…切断した!


葛葉:「ミリアム!」


ミリアムは、そのまま変な方向に折れ曲がって、地面に、…崩れ落ちる!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ