063 葛葉毅「聖霊 vs 人類 その7」
葛葉はリチャードのD-Bodyに向けて、もう一発20mm炸裂弾を発射! 続けざま更にもう一発連射! 今度は着弾一瞬前のタイミングで、炸裂弾を爆発させた!
コレでリチャードの頭部は、ミンチになった筈だが!
尚も、スプラッタ・ゾンビの操縦するD-Bodyは葛葉を追撃!…ミニガンの滅多撃ち!
葛葉はバイクの後輪ブレーキと、バッテリパックを、破壊されて!…
葛葉:「くそっ、」
エンジンは未だ無事だが、微妙な車体バランスを取って自動で転倒防止する機構がダウン、…葛葉は銃撃を諦めて、一旦、不死身のバタリオンから距離を取る!
オー・フラール通りからコルス通りを抜けてサント・シャペルへ、セーヌ川沿いのモンテペロ通りを走っていた、イボンヌ達とパレ通りで合流する。
イボンヌ:「あんなのを街へは行かせられないわ。シテ島でケリを付けるわよ!」
葛葉:「どうするんだ?」
イボンヌ:「D-Bodyの強制停止キーを本部から送って、リモートで行動不能にする! …管制室、聞いてる?」
通信機は常時ONの筈で、会話は全て本部の管制室に送られている筈だが、応答が無い。 …何か様子が変だ?
イボンヌ:「管制室、応答しなさい!」
葛葉:「奴め、追って来たぞ!」
6.7Lのディーゼルエンジンが唸りを上げて、6WDの白い一人乗り戦車が、葛葉達目掛けて突っ込んで来る!
葛葉はバイクを横滑りに急停止させて、…肩にかけたライフルを構え、…暴走するD-Bodyに向けて、グレネード・ランチャー残弾、打ち尽くす!
炸裂弾の爆片を浴び続けながら、尚も動きを止めないリチャードのD-Body!
D-Bodyの操縦席から、黒煙の様に沸き上がる、飛蝗の大群!
そして、D-Bodyから発射される、…再度のERYXミサイル!
葛葉:「ちっ!…未だ、持ってやがったのか!」
バイクに跨がって両手で銃を操作する葛葉に、…
ミサイルを避ける余裕は無かった!
ミサイルが葛葉のバイクに着弾する、その一瞬前、…
「何か」が、ミサイルを弾き飛ばした!
ERXYミサイルは、まるで棒っ切れの様にクルクルと回転しながらセーヌ川に落ちて、…爆発する!




