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トリックスター(プロメテウスの火)  作者: ランプライト
第八章「アバドーン・フロム・ザ・シテ」
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061 葛葉毅「聖霊 vs 人類 その5」

20機の480kWモーターが、器用に装甲車を解体し、鉄板を引きはがす、…と、途端に、まるで牛の排泄物に集っていた大量の蠅が飛び立つ様に、装甲車の中から、黒い竜巻の様な飛蝗の大群が、飛び出した!


リチャード:「なんなんだ、…コイツら!」

大佐:「乗員の安否確認急げ。」


リチャードは、まるで大型魚の臓物にそうするかの様に、D-Bodyのマニピュレータを車内に突っ込んで、ズルズルと、白い化学防護服に身を包んだ人間を、引き摺り出した。


操縦士のグレン一等兵らしいが、ピクリとも動かない。


そうしてもう一人、突然気が触れた様になり、口から飛蝗を吐き出したピーター軍曹は、…車体がひっくり返った際に、胴体が千切れたらしく、下半身しか残っていなかった。


腑が、すっぽり無くなっている。


リチャード:「くそっ、嫌な仕事押し付けやがって!」


ピーターの上半身は、どうやら車体の下敷きになったままらしい。

リチャードは、D-Bodyのマニピュレータで装甲車の残骸を転がして、…

その下から、グチャグチャに潰れたピーター軍曹の上半身を引っ張り出す。


頭蓋骨は粉砕して、中に入っていた物が、潰れたプリンミタイに髪の毛に張り付いている。


リチャード:「これは?」


それが、リチャード大尉が発した、最期の言葉だった。





リチャード:「かーーーーーーーーーーーーーぁああ!」


まるで、20世紀のコンピュータがネット通信に使っていた音声信号の様な意味不明なビープ音を発して、…


リチャードのD-Body戦車が、震え始める!


大佐:「リチャード、どうした? 何か問題発生か?」


リチャードのD-Bodyは大佐の質問には反応せず、…持っていたピーターの潰れた上半身を、投げ捨てた!


それから、操縦席のハッチを、…強制排除!


今度はD-Bodyの機体の中から、真っ黒な蚊柱の様に、飛蝗の大群が、噴き出した!


大佐:「リチャード、脱出しろ!」


叫ぶ大佐に向って、リチャードが顔を上げる、そして、…

マニピュレータに換装したM134ミニガンを、行成り、大佐のD-Bodyに向けて、…発射した!

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