059 葛葉毅「聖霊 vs 人類 その3」
大佐:「ピーター、敵の損壊状況を確認せよ! リチャード、グレイプニル発射準備!」
D-Bodyの一台が、前に出て、
戦車形態から変形! プラットフォーム(車台)から人型?熊型?の上半身が起き上がり、格納されていたボウガンを腕型のマニピュレータに装備して、老婆の消炭に、照準を合わせる。
大佐:「グレイプニル発射!」
リチャード:「ピーター! 邪魔だ、射線上を開けろ!」
行成り、AMX-10P歩兵装甲車が、D-Bodyの射撃線上に出て、作戦を妨害する!
リチャード:「ピーター、聞いているのか! 邪魔だ!」
アンブロッシ:「ピーター、応答しろ! どうした?」
AMX-10Pは何の応答も無い侭、ゆるゆると、意味の無い前進後退を繰り返し、…そのまま、停車する。
と、行成り、上部ハッチが開いて、化学防護服に身を包んだ兵士が、必死の形相?で飛び出して来た!
兵士A:『Help!(助けてくれぇ!)』
そして、…ハッチの中から、黒い群生層飛蝗が!
何十、何百、何千!と言う大量の飛蝗の群れが、歩兵装甲車の中から、まるで噴水の様に噴き出して来る!
アンブロッシ:「何が遭った!報告せよ!」
兵士A:「ピーターが、ピーターが!」
兵士A:「…ピーターが口から、飛蝗を吐き出した!」
そして、ハッチから顔を覗かせる、ピーター?
その口は完全に耳迄裂けて、…大きく開いた喉の奥から、まるで蜂の巣を突いた騒ぎの様に、飛蝗の大群が、噴き出している!
更に! 既に正気を保っているとは思えないその、元ピーターは、AMX-10Pに搭載された火炎放射器を操作!
アンブロッシ少佐の乗るVAB装甲車に向けて、ナパーム剤をぶっ放し始めた!




