048 三条茜「ホテル・オブ・ザ・インフェルノ その1」
三条茜が、3名のボディガードに護衛されながら、ホテルのロビーへ退避して来る。
ボディガード達は、身体中に喰い付いた肉食飛蝗の群れを払い落とし、…
背広女:『早く、ドアを閉めろ!』(注、『』はフランス語)
フロントロビーの奥から、藤森楓が飛び出して来た!
三条:「茜〜、心配したんだから!」
藤森:「御姉様、どうして此処に?」
と、そこへ火災報知器鳴動!
背広女:『何があった?』
ホテル・クラーク:『503号室で火災発生、スプリンクラー作動してますが、消えそうにも在りません、』
支配人登場:『此の渋滞では、消防も容易には到着出来ないな、兎に角宿泊客の避難を急げ!』
次の瞬間、間髪容れず!
リフトがグラウンド・フロアで扉を開けて、…
ホテルのロビーに集まった面々の前に、一人の男が歩み出る。
 
血に塗れたシャツ、引きずる様にひっかけたトレンチコート、重度の薬品火傷に覆われた顔面、
その異様な出で立ちに、辺りの一堂が、…凝固する。
 
男の白く濁った片方の眼球が、ホテルのロビーの中央に居る一人の少女を、じっと見つめていた。
 
フリオ:『アカネ・サンジョウ、…君は自分が何のために生まれてきたのか、考えた事が有るか?』(注、ここは『』英会話です)
 
ボディガードが茜を庇い、不審なトレンチコートの前に盾になって、拳銃を構える。
ユルフワカールの、Fカップ超絶美少女が、恐ろしい男の風貌に怯える様子も無く、シッカリとその視線を、受け止める。
 
三条:『今の質問には、二つ、間違いがあります。』
三条:『一つ、私は自分で生まれてきた訳ではありません。お父様と、お母様に、産んでいただいたのです。』
三条:『そして、この世に生を受ける以前に、人生の目的を考えるのは無理です。』
 




