044葛葉 毅「思春期の聖霊 その3」
5分後、イボンヌ連れられて出てきたミリアムは、…紺のスクール水着?に襟の高い黒のライダージャケット?? それに同じく黒のブカブカミドルカットのライダーブーツ???
ミリアム:「ふん!」
美少女、つんと、葛葉にはそっぽを向いて、…
ミリアム:「あ、どーも、お疲れ様ですー、」
管制官の皆には、何故だかペコペコおじぎする。
地下6階からリフトで4つ上がったベースメント2。
整備士達が、2台の真っ白な大型バイクを調整していた。
何時ぞや見た、ガタイの良い整備士が、こっちに気づく。
トーイ(=整備士):『おお、来たか。』
葛葉:『これは?』
トーイ:『ちょっと古いが、二輪型のD-Bodyだ、オートバランスで、手放しでも転ばずに走行可能、コツを掴めば、ライフルを打ちながらでも運転できるぞ。』
葛葉:『なるほど、』
トーイ:『左足の変速ペダルは普通の二輪と同じだが、オートマだからクラッチ操作は不要、一速の更に手前が後退だ。右は踏み込めばブレーキ、爪先で引き上げればアクセルになる。右手が忙しくて使えない時は足だけで運転できるって訳だ。』
葛葉:『武器は搭載しているのか?』
トーイ:『フロント・カウルに固定式の小型機関銃を搭載しているが、これはまあオマケみたいなもんだナ。 燃料タンク両脇の第二ハンドルで、油圧マニュピレータが操作可能だ、素手よりは強度もパワーもあるが、銃器の操作は自前の腕でやった方が命中率は高いだろう。』
トーイ:『それとリアカウルにグレネードランチャ付ライフルと、予備の弾倉が入ってる。』
美少女、バイクの後ろにしゃがみ込んで、ツインテールに結んだ髪の先でマフラーを擽る。
ミリアム:「それで、これ二台しかないけど、誰が乗るの?」
イボンヌ:「私と毅が運転する、ミリアムは毅の後ろに乗っけてもらって。」
美少女、立ち上がって、ほっぺたを膨らませて、ぶーぶー抗議、
ミリアム:「ええーやだよぉ、こいつの後ろに乗ったらどんないやらしい事されるか判らないじゃない。」
イボンヌ、軽く溜息吐いて、苦笑い、
イボンヌ:「これでも私は妊婦さんなんだよ、一寸は労ってくれないかなぁ。」




