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トリックスター(プロメテウスの火)  作者: ランプライト
第四章「シュラバ・イン・ザ・ルーブル」
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036鴫野瑞穂「メール・イン・ザ・ルーブル その2」

鴫野:「ふーん、アカネちゃんて言うんだ。」


あくまでも優しい私の眼差しに、残念男は益々キョドり始める、…


星田:「ほら、涼子が世話になってる高校の、三条さん所の、御嬢さん、だよ。」


鴫野:「へー、何でアンタがその御嬢さんとお知り合いなのかなぁ?これ凄く親しそうな文面よねぇ、」


星田:「別に、悪い事は何もしてないって! 当たり障りのない社交辞令的だよ。」


鴫野:「ふーん、なんで当たり障りのない社交辞令を、こんな騙しフォルダーに隠すのかなぁ?」


星田:「今メールフォルダを整理してて、一時的にだって。」


何時の間にか、半泣きになってる残念男を見て、何で、私が…!


鴫野:「アンタ、一体何考えてんの? 自分の立場をわきまえなさいよね、アンタ結婚してんでしょ? ニヤニヤ女子高生とメール交換なんかして、恥ずかしくないの? 一体この子と、どうなりたかった訳? まさか本気で付き合えるとか夢見てたんじゃないでしょうね?」


何で、私がこんなにムカついているのか、自分でも、解らない、…


星田:「なんで瑞穂が、そんなに怒るんだよ~、」

鴫野:「アリアがアンタに甘いからって、何やっても許されると思ったら大間違いよ!」


星田:「してないって、ちょっと、メールしただけだってば。」

鴫野:「どうだか、何しろアンタ前科あるからね、まさか忘れた訳じゃないわよね? お蔭で世界が滅びかけたの!」


藤沢:「うわぁ、…星田さんって、…駄目な人なんだぁ。」

星田:「はは、…」


そして、一番困った表情をしてる藤沢明里の顔を見て、私は、ぎゅっと、…身を竦ませる。


って、私、こんな所で、何やってるのだろう?

何で、私、コイツ苛めて、問い詰めて、かえって自分の方が、…惨めになってる?


鴫野:「アンタとは当分口きかないから、…話しかけないで。」


って、私、テーブルを立って、行く宛ても無く歩き出す。

何で、私、こんな所で、…泣きそうになってるんだろう?

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