028大和武琉「不死身の男 その2」
いつの間にか暴漢達の囲みを突破していた、日本人の男が、暴漢の腕を掴んで、暴漢は何とか逃れようとするが、…ビクともしない??
男3:『グアァアアぁああああ…!』
バキボキと、鈍い音を立てて、暴漢の手首が、握り潰される!…手首の肉と関節の骨は、完全に粉砕されて、皮膚の中身がペランペランになってる?
男4:『貴様、何者だ!』
目つき悪男:『俺か? 俺は、…』
いつの間にか、拳銃を目つき悪男に突き付けていた筈の男4の手首が、拳銃ごと、…
男4:『ウォオオオぉおおお…!』
有り得ない方向に捻じ曲がる!…関節が、何時の間にか3つ位増えた?
目つき悪男:『俺は、…通りすがりのお節介野郎だよ。』
一斉に、暴漢達の銃口は、目つき悪男を照準する!
男5:『貴様、多少腕っ節が強くてヒーロー気取りのつもりか知らんが、粋がるのも其処までだ! 社会の現実って言うものを、教えてやるよ!』
銃声:「「…タん!…」」
躊躇なく発射された銃弾が、目つき悪男の胸を、貫通する!
トロリと、銃創から、赤い血が、零れ出して、…
幼女:「ああー!武琉!……明里怒るよ! お洋服汚したら。」
目つき悪男は、ギリと、歯噛みする。
目つき悪男:「それは、…不味いな。」
未だ硝煙の上がる拳銃を握りしめたまま、暴漢が、困惑する。
男5:『貴様、何をした? 何故、撃たれた癖に、立っていられる?』
大和(=目付き悪男)は、冷ややかな眼差しで、涼しげに笑った。
大和:『悪いな、これが、…現実って、奴だ。』




