013藤森楓「変態×追跡装置」
変態関目:「一体、何してたんだ!」
国際電話でオッサンが吠える。
藤森:「しょうが無いじゃない、ボディガードが役に立たないんだもの。」
関目:「こんな事もあろうかと、茜お嬢様の身体には発信器がインプラントしてあるのだ。 これから送るホームページに位置情報をアップするから…」
藤森:「一寸待ちなさいよ、アンタ今何て言った? 茜の身体に何かしたの? アンタ相変わらず鬼畜よね! まさか、私の身体にもナンか変な物、埋め込んでたりしないでしょうね?」
関目:「そんな事するか!お前が何処に連れ去られ様が全く興味など無い!」
なんかそれもムカつく!
関目:「良いか、ホームページは3分毎に変化するパスワードを聞いて来る。 パスワードはその都度私が教えてやる。先ずは英数小文字で ”kirin3” だ。」
キャサリンが隣で聞いていて、タブレット端末に表示されたホームページに、パスワードを入力する。
藤森:「キモ、…何で「キリンさん」なのよ?」
キャサリン:「画面に、電波が届かない所にいるか電源が入っていない為お繋ぎする事が出来ません、…って書いてあるわよ。」
藤森:「大体アンタのやる事は何時だって、ドッカ抜けてんのよね。」
関目:「恐らく、地下に潜ったのだろう。」
キャサリン:「地下鉄じゃないかな。」
ボディガード:「位置的にはフランクリン・D・ルーズベルト駅か、だとしたら、M1かM9、…」
キャサリン:「何れにしても、パリの外迄連れ出されたら、追いかけるのは容易じゃないわ。」
ボディガード:「既に警察には連絡済みだ、地下鉄なら監視カメラも多い、見つけ出すのは、時間の問題だ。」
残された生徒達が、停車したままのバンの窓から、心配そうに覗き込む。




