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トリックスター(プロメテウスの火)  作者: ランプライト
第XII章「カウンター・アタック」
103/135

103 葛葉 毅:「ボーイ・ミーツ・ガール その2」

プロメテウスは、一旦アメリカ大陸の全景が分る迄高く高度を上げて、それから、ひらりと身を翻す様にして一気に南下、ペルーを目指す。


やがて遥かアマゾン川流域のジャングルの真ん中に、GPSが指し示す近代的な施設が見えて来た。


と、同時に、プロメテウスのキャノピー上にも、同施設を指し示す赤い三角形が出現する、どうやら「何か」に反応し始めたらしい。



と、突然、…


「未確認飛行物体」の領空侵犯に対してMiG-29S (戦闘機)がスクランブル、接近!


マッハ2.25を誇るMiG29ではあるが、凡そ10倍の速度で巡航するプロメテウスに追いつける訳も無く、…


プロメテウスは速度を落として、葛葉は手持ちの通信機で交信を試みるが、…またしても故障?


恐らく戦闘機からは、何度か手順通りの警告がなされたのだろうが、連絡が取れないまま、…


ほどなく、戦闘機は戦闘態勢に移る。


一機がすれすれ迄プロメテウスに近づいて来て、目視ジェスチャーでの最終警告に入る、


葛葉も同じくジェスチャーで返信するが、プロメテウスの機体を覆うピンク色のバリアの所為で、此方の姿は、…見えないらしい。


ミリアム:「どうする? ぶっちぎる?」


葛葉:「施設に近づけば、どうしたって追いつかれてしまう。 聖霊との戦いに彼らを巻き込む訳にはいかない、それに取り調べに付き合って仔細を説明している時間も無いだろう、仕方ない、…パイロットを傷つけないで墜落させる事は可能か?」


いよいよ戦闘機のパイロットは諦めて、警告に応じないプロメテウスから、一旦距離を取る。


そして真後ろ、後方300mからの、…GSh-301(30mm機関砲)による、…威嚇射撃!


ギリギリを掠める筈の弾丸は、驚いた事に、プロメテウスの飛行翼形状の外部装甲に、吸着、吸収された?



ミリアム:「わかった、やってみる!」


プロメテウスは、錐もみ状態から一気に速度0まで急減速!


ピンクのバリアを解除!


一瞬で前方視界に飛び込んで来た3機の戦闘機の垂直尾翼に、…



ミリアム:「いっけぇ!」


ピンク色のホーミングレーザーが、…超音速で飛行する戦闘機の垂直尾翼に真横から、びったり照準!


異常に気付いたパイロット達が、銘々に別方向へと旋回して逃れようとするが、ホーミングレーザーから逃れる事は、不可能!


ミリアム:「ごめん!」


衝撃:「「…ガン!…」」


バルサ材を砕くが如くの軽さで、戦闘機の尾翼が、機体後方ごと、吹っ飛んだ!



もろに横殴りの衝撃を喰らった戦闘機は、其の儘くるくる回転しながら、制御を失い、…墜落!


パイロットは、…………………脱出!



葛葉:「上出来だ、」/ミリアム:「当然でしょ、」

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