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101 葛葉 毅:「聖霊の輩 その4」

翔五:「さて、元気になった所で、悪いんだけどさ、一仕事頼まれてくれるよね。」


翔五、細目を更に細めて、ニヘラ顔で葛葉に話し掛ける。


ミリアム:「えー、怪我人使いが荒―い、」


ミリアム、伝説の救世主(ヒラメ顔の中年太り)に向かってブーブー文句垂れる。



翔五:「この義手の中に「トルコ石の蛇」と言う「聖霊殺しの武器」が入っている。 光に晒すと、近くにいる「聖霊」を感知して、「聖霊」から全てのエネルギーを吸い取り、「塩」にしてしまう。 「トルコ石の蛇」にエネルギーを吸い取られた「聖霊」は二度と復活する事が出来なくなってしまう。」 (注サミシタガリヤ3、エピソード038)


翔五は、取り敢えずミリアムは無視して、葛葉に、万里から預かった金属製の義手を見せる。


楓と茜も、物珍しそうに、聖霊殺しの武器の隠された「万里の義手」を遠目から眺める。


翔五:「これで「アバドン」とやらの本体を、消滅させてほしい。」


葛葉:「星田さん、それは我々の元々の目的ですから拒否する理由は何も無いのですが、アバドンの本体が何処に居るのかが、解らないのです。」




翔五:「山猫、お前、何でアバドンの本体の居場所を教えてやんないんだよ、」


翔五、携帯で世界統一政府の総司令官を呼び出す。


葛葉:「本体の居場所が、判っているのですか?」


山猫:「物事には「秘匿レベル」と言うモノがある、何でも教えられる訳では無い、」


翔五:「偉そうに、…詳しい住所の情報を教えてくれ、」


山猫:「今メールで送るよ。」


翔五:「メール開いたとたんに感染したりしないだろうな?」


翔五、送られてきたメールに添付されていた地図を、葛葉の通信装置に転送、…



葛葉:「しかし、私に太刀打ちできるでしょうか?」


聖霊との戦闘に置いては、人間など、どんな大出力の武器を装備していようとも、所詮はモブキャラでしかない、…葛葉は今こそ、その意味を身を持って実感していた。


翔五、ニヤニヤとだらしないニヤケ顏で、…


翔五:「トルコ石の蛇が有れば楽勝だろう、…良いか、人間が聖霊よりも勝っている事が幾つかある。一つは「聖霊殺しの武器」を扱える事、もう一つは、「優柔不断で曖昧」な事だ、一般的には「臨機応変」とか「その場凌ぎ」とも言う。」


翔五は、万里から受け取った「義手」を、葛葉に手渡した。


翔五:「まあ、大丈夫だ、…心配するな。」



葛葉:「判りました。…ミリアム、プロメテウスで、アバドンの本体のある施設まで連れて行ってもらえるか?」


ミリアム:「どうせ私には拒否権なんて無いんでしょ、…あんたが、私の「主人」なんだから。」


ミリアム、一寸拗ねた様な、納得いかない様な、無理矢理の顰めっ面、…



葛葉:「そういうつもりでは無い。 あくまでも仲間としてお前と一緒に戦ってほしい、…そして、イボンヌの仇を討つ、手助けをしてほしいんだ。」


ミリアム:「…判ってるわよ。」



翔五:「ちょっとツンデレって言うには、顔がにやけすぎてるよな。」


涼子:「そだね、」


ミリアム:「其処!二人!五月蠅い! 」


ミリアム、紅潮!…撃沈、





翔五:「気を付けないといけないのは、「トルコ石の蛇」を使う時はミリアムを半径200mには近づけない事だ。青い光は見ただけでも危険だ、人間であっても、使用者に敵意を持った者がトルコ石の蛇の光を見れば、一瞬で炭に変えられてしまう。」


葛葉:「了解です。」


翔五:「まあ、アバドンに宜しく言っといてくれ。」


葛葉:「了解です。」



葛葉とミリアムが顔を見合わせ、ミリアムの背後に魔法陣が出現、「プロメテウス」が、召喚される。


胸のキャノピーが開いて、二人を格納したプロメテウスは、


音も無く急上昇!…それでそのまま、見えなくなってしまった。


翔五:「さて、と、諸々頼んだぜ、…」




それで、気が付くと後ろで楓と茜が何だか騒いでいる。


楓:「可愛い!」


サクラ:「見せて! サクラにも見せて!」


何時の間にか、真っ裸にシャツを羽織っただけの忍ケ丘芽衣が戻って来ていて、…しゃがみ込んで腕の中の、


小さな赤ん坊を、サクラに見せてやる。


サクラ:「わあ、…なんか、しわくちゃね。」


芽衣:「ある意味、…生まれたばっかやからなぁ。」


朋花:「この子が?」


芽衣:「落ち着いたら、もうちょい大きしたってもえんですけど、…今はちょっと「材料」が足りなくて、」


翔五:「先輩、その赤ん坊は?」


朋花:「彼、大和武琉クン、…何とか生き残ったみたいね。」



明里とサクラが、血相を変えて、生まれたて?の赤ん坊を、覗き込む。


明里:「武琉? この、子が?」

サクラ:「これ、武琉なの?」


明里、もう、何でも有りナノね、…と乾いた笑いを漏らす、

サクラ、妙なハイテンションで、何だか、…嬉しそう?

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