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詩集<君に届け!>

今 ここにいる

作者: papiko

どんな時も笑顔を忘れなければ

きっと幸せになれるよ


誰もがそういう

だからそれは確かなことだろうと

うつむかないように

微笑み続けた


けれど思い知る

それは私には有効ではなかったことに


空っぽになってしまった

心が……


兄弟

友人

知人


誰もいなくなっていないのに

私の心は空っぽで


何もないと

泣き続けた


食べるものも

眠る場所も

帰る場所も

あるのに


見るものすべてが

色を亡くした


何もかも

意味をなくした


まるで今まで生きてきたことが

嘘のように

記憶は色あせて

消え失せる


二十歳の誕生日

もう自分は消えてなくなると

確信した日


それでいいと思った

けれど


聞こえた

確かに聞こえた


あの声


神なのか

悪魔なのか

何なのか

わからないけれど


確かに聞こえた

そしてそれは呼び覚ます

すべての記憶

すべての感情


あの日から

ずいぶん遠くまできたわ


何度も何度も打ちのめされながら

何回も何回も挫折しながら


たくさん泣いた

たくさんわめいた

たくさん憎んだ


そうやってもがきながら


今 ここにいる


私は 今 ここにいる



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