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竜の軌跡  作者: 糸田シエン
ザッハランド王国編
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次の行き先は······

 王都精霊異変から数日がたった。おかげで精霊達は元の状態に戻ったわけだ。街で見なかったエルフもちらほらと見るようになってきた。

 それから師匠が言っていたけど、エルフの耳は性感帯らしい。てかなんで知ってるんだろう、エロジジイか?

 まぁ、もしかするとスニィに使った心臓の持ち主関係かもしれないが。


 そういえば関係ないけど最近、なんだか見られてる気がする。私の感知範囲外から、たぶんだけど、この世界の外側から。


 実害はない。あるのは見られているという不快感だけだ。


 街から少し離れた人の少ない場所に転移する。

「届く······かな?」

 中心には呪いでしばらく消えない炎、効かないかもしれないが、ただの嫌がらせだ。それを空間魔法で包み込み、世界を越えられるようにする。槍の形に形成し、穂先の辺りに炎を圧縮する。

 そして、大きく振りかぶって乾坤一擲。


「貴様ッ! 見ているな!」

 そんな叫びと共に放たれた槍は音の壁を越え、次元の壁を越え、世界の壁を越え、対象に向かって一直線に突き進んでいった。


 \デデーン/とか聞こえて来なくもないが、とりあえずは命中したらしい。

 まぁ、しばらく炎が消えないだけだしね。まぁ、部屋の中から見ていたのなら部屋の中の物が全て消し炭になる程度だから、本当にただの嫌がらせである。

 視線も感じなくなったし良しとしよう。


 満足したのでユー達のところに転移で帰った。

「お姉さま、どこに行ってたんだ?」

「あぁ、ちょっと嫌がらせにね。大したことじゃないから気にしないで」

「む、そうか」

 ユーは読んでいた本に再び目を落とす。


「リアちゃん、お昼はどうしますー?」

「んー、そうだなぁ。パパッと作っちゃうか」

 食材を適当に選んでアイテムストレージから取り出す。


「あのー、お姉さま。少しいいだろうか?」

「どったの?」

 食材を切りながら返事する。

「その、次の国に行く前でいいんだが、一度家に顔を出そうかと思って······」

「ユーの実家? 私も行ってみたかったから、気にしなくてもいいよ。場所は?」

「帝国の国境を越えてから東に二日辺りの所にある。母さんが結界を張って日光を防いでいるから、お姉さまならすぐ気付くハズだ」

「······あぁ、あれね。見付けたよ」

「うむ、さすがお姉さまだ!」

 ちょいと千里眼で見ただけだが、ユーは私を褒め称えてくる。


 皆忘れているかもしれないが、私の眼は師匠の眼を錬金術の生体合成で一つにしたものだ。故に私の眼は師匠と同じ能力を持つ。

 真偽判別や絶対鑑定能力がある真実の眼。

 精霊の視認を可能にする精霊視の魔眼。

 距離や障害も関係なく見渡す千里眼。

 石化や魅了といった状態異常系の魔眼が数種類。

 どれも最高レベルの能力を秘めている。現存していない魔眼も含まれているだろう。


「それから、いつかエルフの里にも行ってみたいなぁ」

 霊峰にいた氷付けのハイエルフの心臓をスニィに使っちゃったし。一応遺品として装備や装飾品なんかは回収したけど。一応、親族がいるかもしれないから届けたいと思うんだよね。

 そもそも、私か師匠でないと安全に回収出来ないような場所で氷付けになっていたからね。斯く言う私も大怪我したけど。神格を得た今なら無傷でもいけるだろうけど。


 その内霊峰にも帰らないと、レイさんとかクロードとか心配してるかもしれないし。してなかったらシバくけど。

 まぁ、皆それぞれの種族で最高峰の力の持ち主だから、死にはしないだろうし。


 それになんだか、視線も感じなくなって嫌がらせでストレスも発散した私は気分がいい。


「踊れよ境を越えし者共よ。汝らの使命は邪なる神を討ち滅ぼすことなり······なんてね」

 そんな言葉をつい口ずさむ。

 この世界にいる邪神を討てるのはプレイヤーだけだ。だからこそ、彼らには頑張ってもらいたい。奴も恐らく上級神。今は私を除いていた最高神の理に縛られているが、期限を過ぎればどうなるかわからない。もしかすると、この世界にいる上級神の理によって守られているプレイヤー達は、邪神にやられると復活(リスポーン)出来ずに本当に死んでしまうかもしれない。

 神が定めた理は、他の同格以上の神によって崩すことが出来る。だからこそ、規律と破壊を司る上級神の理によって守られているプレイヤー達は、邪神に殺されるとその守護ごと鏖殺されるのだ。今は最高神の理で縛られているからそれは起きないが。


 私はあくまでサポート役にしかなれない。邪神討伐の主人公はプレイヤー達だから。

 神とは傲慢なものだ、私だって気に入った相手にしか手を貸したくはない。現状、アサヒとその妹と幼馴染みだけだけど。


 ······そういえば、この世界には勇者召喚とかあるのだろうか。過去に勇者が実在していることは師匠から聞いたが、それはこの世界の人間だったという。さすがに、異世界からの召喚者ではなかったようだ。そんな小説みたいなことは存在しなかったようだ······って待てよ。私自身は転生者である。こんなところに小説みたいな要素あるじゃないですかヤダー。

 まさか、これがフラグになったりしないよね? しないよね!?

これはフラグではありません。マジでフラグじゃないです。書く気なんてこれっぽっちもありませんから!
















フリでもないですよ?

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