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竜の軌跡  作者: 糸田シエン
ザッハランド王国編
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現れし王

最近ハイペースだなぁ。

けど、そろそろペースが失墜しそう。

 昼食を終え、街の外に出て丘の上の木陰で昼寝をすることになった。

 草の上で川の字になって寝転ぶ。風と木漏れ日が心地よく、目蓋が落ちてくる。それに、街から離れたからか、精霊達も心なしか穏やかに感じる。

 やはりあの街には何かがある。まぁ、今は眠るとしようか。ユーもスニィももう寝ているし。


「隣、いいですか?」

 いざ寝ようとした時に声がかかった。ジト目になりながら見てみると、黒髪の女性がいた。

「······どうぞ」

「それじゃ、失礼しますね」

 ユーを挟んだ場所に寝転ぶ女性。

「はぁ、いい天気ですね。絶好の昼寝日和です」

「そうだね。それで、何が目的?」

「······どういう意味でしょうか?」

「そのままの意味だよ。精霊王さん」


 ガバッと起き上がった女性が驚きの視線を私に向けてくる。私はそれを『真実の眼』で見つめ返す。この眼の前ではステータスの隠蔽や偽装は働かない。だからこそ分かったのだ。

「私はこれでも神竜だからね。成り立ての若輩者だけど」

「神竜······! なるほど、そらなら納得です。それにしても、神竜が代替わりしていたとは、初めて知りました」

「前任は霊峰に籠ってたからね。知ってたのはオリナーさんぐらいじゃないかな」

 思わぬビッグネームに驚いているようだ。


「それで、私に会いに来たのは、何が目的?」

「え? あ、その······精霊達の様子がおかしかったから見に来たのだけど、その時精霊に好かれてる子がいて気になったから······」

 まさか神竜だとは思わなかったけど、と続けた。

「精霊達がおかしくなった原因は分かったの?」

「それはまだ分かってません。出来れば、協力してくれませんか?」

「うん、いいよ。それじゃ自己紹介。私はリアーシュ・アルヴレイム、神竜だよ。リアって呼んでね」

「私はシュセナヴィア・リリンフォート、精霊王です。セナと呼んでください」


 自己紹介を終えると、私は大きく欠伸をした。

「ふぁ······ん、とりあえず昼寝させて。お休み」

 特に返事を聞くことなく私は眠りに落ちた。

ようやく出せた精霊王。公国編辺りから考えてたキャラだからやっと出せた感がすごい。

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