パワーレベリングと人外の扉
師匠におんぶされて狩り場へと向かう。ジェットコースター並のスリルがあって、正直吐くかと思った。
「ぎぼぢわるい……」
「これでも四割なんだがな……」
これで四割とか……全力だと音速を越えるんじゃないだろうか。うん、確実に死ねる。
師匠に魔法で回復してもらい、なんとか復活した。
「今日の獲物はフェンリルの群れだな」
……フェンリルって、しかも群れって……。
なんだか反応するのに疲れてきた。
さて、ここで狩りの手順を説明しよう。師匠曰くラストアタックで経験値ボーナスが入るようなので、師匠が瀕死まで追い込んで私が仕留めるという流れでいくらしい。
ちなみにフェンリルの平均レベルは600ほど。うん、無限に死ねる。
下手すると咆哮だけで死ぬ可能性があるらしい。私が貧弱すぎるのか、それまた相手が強すぎるのか。絶対に後者だと思う。
師匠の背中から下ろされてから歩くこと十数分。30匹弱の群れがいた。
「ふむ、これだけいれば150は越えるな」
そんなことを呟いてから右手を掲げた。
「"ライトニングボルト"」
雷系範囲魔法の閃光、轟音、衝撃の三点セットを喰らい、慌ててステータスを見る。
HP:3/18
余波だけで死にかけとかorz
後から聞くと一応魔法障壁を張っていてくれていたらしい。ようは私が貧弱なんです。
「"ヒール"。ほら、しっかりしろ」
回復してもらって、フェンリル達を見る。見るからに瀕死……というより感電して痙攣している。
師匠の言う通りにナイフを刺し、フェンリルを一匹ずつ絶命させていく。ナイフから肉を断つ感触が伝わってくるが、忌避感はあまりなかった。
地球での常識が邪魔をするかと思ったが、それほどでもなかったのだ。
フェンリル狩りを終えてレベルを確認すると、かなり上がっていた。ちなみに163レベルだ。
「よし、次行くぞ」
「わ、ちょっ、うひゃぁぁぁ!?」
いきなりお姫様抱っことか止めて! 恥ずかしいから!
無理でした。むしろ自分からしがみつきにいってた。情けないとか言うな、剥き出しの状態で時速100km以上出てるんだぞ、恐いだろ!
「どうかしたか?」
「な、なんでもないですよぅ!」
こうなった、やけくそだ! どんな奴でも掛かってこいや!
結局この日は一日中パワーレベリングをした。途中巨大な蛾や黒光りするGなどを悲鳴を上げつつ倒しながら得た経験値のおかげで、私のステータスはこうなった。
◆◇◆◇
名前:リアーシュ
性別:女
種族:人間
Lv.409
HP:1200941
MP:1090650
Str:113966
Vit:111515
Agi:115192
Int:121319
Min:116417
Luc:31
称号
【才能の塊】
【努力の天才】
【転生者】
etc…
スキル
・礼儀作法(new!!)
・風圧耐性(new!!)
・精神統一(new!!)
◆◇◆◇
新規称号、スキルまとめ
【神竜の弟子】
・礼儀作法
・風圧耐性
・精神統一
続けるか分かりませんが、載せてみました。
一般人のステータス平均が100、一般兵で350程度なので主人公がどれだけ人間離れしたステータスか分かりますね。もっとも、【才能の塊】のせいでステータスは高めですが。




