ドラゴンが来るらしいですよ?
対ドッペルゲンガー戦を終えた私は、ユーとスニィと共にアミリーを迎えに行く。
いや、ドッペルゲンガー強かった。最後のKA☆MI☆KA☆ZEが特にやばかった。……しかもあいつ、完全に殺す気できやがったし。
今回勝てたのも紙一重、かな。
歩いて学校に着くと、校門の辺りでアミリーが待っていた。
「アミリー、待った?」
「少し。でも少しだから、気にしないで」
ならよかった。四人で移動を開始しようとしたときだった。
「おい、役立たずがいるぜ?」
少年が四人引き連れていた。貴族の身分にふんぞり返ってるバカか?
「役立たずって、どういう意味?」
なんとなく気に入らなかったので、聞いてみた。
「あたしの得意な魔法が支援系だから……」
アミリーが消えるような声量で呟く。
なるほど、なんとなく事情は掴めた。
「その通り。支援系なんて、誰かがいなきゃ役に立たない魔法なんていらねーんだよ」
む。ありとあらゆる武器スキルと魔法を持ち、数多の敵と戦ってきた私にとってその言葉は見逃せない。と、いうわけで口撃を開始する。
「確かに支援系は一人じゃ弱い。けど、パーティに一人いるだけで戦況が大きく変えることも出来る」
「……あ? どういう意味だ?」
「例えば、いつもより少ない手数で敵を倒せれば、怪我が浅くなれば、素早く動ければ、魔法の威力が上がれば、戦闘時間を短く出来れば……それだけでリスクが減ると思わない? しかも、それは相手が強くなるほど顕著になるわ。威力が高くても、当たらなければどうってことないし、掠り傷しか与えられなかったのが深い傷を与えられるようになる。つまり、強い者ほど支援系の大切さを分かってる。単純にステータスを一時的に上げるものなら、その大切さはあなたにも分かるハズ」
さて、言いたいことは全て……ではないけど、あらかた言った。少年は今の話を聞いてどう判断するのか。
「……そうだな。役立たずとか言って悪かった」
以外に素直。まぁ、矯正出来てよかったと言うべきか。
この時は知らなかったけど、少年はスルベスバーグという公爵家の人間だったとはアミリー情報。
少年らと別れ、四人で昼食を摂った。パスタ美味しい。
そのまま優雅にティーブレイクに突入。そう、常に余裕を持って優雅たれ。
……うへぇ、なんかこっち来てる。
「リアちゃん、どうかしたのー?」
「あ……うん。ワイバーンが26体、それからエンシェントドラゴンクラスの赤竜が一体、こっちに向かってきてる」
「えぇっ!? それって大変じゃ……!?」
「落ち着いてアミリー。問題は『どうして向かってきてるのか』だよ。まぁ、殺気立ってるようだから通り過ぎるってのはなしで」
「襲いたくなっただけじゃないのか?」
「お腹空いてるんですかねー」
「どうだろう。やっぱり本人に聞くのが一番早いか。……あ、戦闘始まっちゃった。でも勝てないだろうなぁ……」
千里眼で様子を眺めていたら、冒険者の集団らしきものが戦闘を開始。さすが冒険者ギルド、先に情報を手に入れていたとは。後方から騎士団も合流。
ワイバーンは割と余裕そうだ。でも赤竜がなぁ。公都を破壊されるのもなんだし、少しO☆HA☆NA☆SHIしようか。
とりあえず、まずお休み、アミリー。
アミリーを魔法で寝かせ、私は介入する準備を進める。この姿がばれると、旅をするのに不便になるだろうし、個人を特定されてしまうだろうし、変装するか。
「ユー、スニィ。アミリーをお願いね」
私は戦闘現場に向かった。
昨日、祖父が逝っちまったZE




