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竜の軌跡  作者: 糸田シエン
修行編
3/81

目覚め

 空が見える。快晴の空は、蒼く清んでいて綺麗だ。

「あれ、ここは……?」

 体を起こす。

「ようやく起きたか」

 背後から掛けられた声に振り向くと、そこにはなんと。


 ドラゴンがいました。


「……ひぅう!?」

 情けない声が漏れたが、仕方ない。むしろ失禁しなかったことを誉めてほしいくらいだ。

 だが、相手はドラゴン。戦えばひとたまりもないし、逃げてもすぐに追い付かれるだろう。いや、ブレスで丸焦げにされてさようならだ。


「あ、あのっ! 食べるならもっと大きい生物の方がーー」

「待て、何か勘違いしていないか? もしやこの姿に怯えておるのか」

 ザッツライト。むしろ怯えない人はいないと思います。

 とにかく全力で頷き倒す


「ふむ。ならばこれでどうだ」

 光に包まれたかと思えば、どんどん小さくなっていき、老人になった。

 歴戦のナイスシルバーな仙人。それが目の前の老人に抱いた第一印象だ。

「さて、何から話せばよいものか……。まずはステータスを確認してみるといい。頭の中で思い浮かべれば見れるハズだ」


 とにかく言われた通りにしてみると、目の前に半透明のウィンドウが現れた。


◆◇◆◇


名前:ーーーー

性別:女

種族:人間

Lv.1


HP:19

MP:8

Str:4

Vit:2

Agi:3

Int:50

Min:13

Luc:31


称号

【才能の塊】

【努力の天才】

【転生者】


スキル

・なし


◆◇◆◇


 何これ。でもその前に一つ。


「『性別:女』ってなんだよ!? てか何異世界転生!? それなら神様がチートとか与えてくれるのがテンプレでヘァウ!?」

 痛い! デコピンされた、超痛い!

「うぅ~、痛いじゃないか! アウッ!?」

 まただ、またデコピンされた! てか威力が洒落にならねぇ! 頭割れそう。


「まずは言葉使いや仕草から指導(矯正)する必要がありそうだな」

 う、なんだろう寒気がする。それよりもこの爺さん誰だ?

「おっと自己紹介が遅れたな。我はローザンハビラ・ウルカヌ・アルヴレイム」

 すると目の前にウィンドウが現れた。どうやらローザンハビラさんのステータスのようだ。


◆◇◆◇


名前:ローザンハビラ・U・アルヴレイム

性別:男

種族:神竜(中級神)


◆◇◆◇


 ファ!? 神!?

「もももも、申し訳ありませんでしたー!」

 見よ、これが日本人のDO☆GE☆ZAだ!

「気にするでない。五年後にはお前が後を継ぐのだからな」

 ……はて、何やら不穏な言葉が聞こえたような……。

「言葉の通りだ。五年で我を越えてもらう」

「無理無理無理、絶対無理だってば! そもそも俺は痛ぁ!?」

 デコピンがトラウマになりそうです。マジで。

「一人称は『私』、言葉使いも女の子意識しろ!」

「は、はい師匠!」

 こうして丸一日、言葉使いと仕草、ついでに女の子の生理現象やそれの対処方などを叩き込まれた。

 というより師匠、男なのにどうしてそんなに詳しいんですか……。


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