研究所内部
扉を開けて中に入ってみる。
「いらっしゃいませ。どのようなご用件でしょうか?」
メイド服を来た女性がお出迎えしてくれた。私はそれに答える。
「私はリアーシュ・アルヴレイム。師ローザンハビラの跡を継ぐ者よ」
「マスター登録の変更よろしいでしょうか?」
「そうだね。お願い」
「かしこまりました。設定の変更をしてきますので、しばらくお待ちください」
メイドは私とユーを置いて、どこかに行ってしまう。
「お姉さま、さっきの子は?」
「種族が人造人間になってた。てことは、ここでは錬金術の研究をしてたんだと思う」
フラスコの中の人ではない。たぶんクローンだ。
「人造人間……? 聞いたこともないな。錬金術は人間まで作れるものなのか?」
「……普通は無理。少なくともここでの知識は外より200年は進んでると思う」
クローンなんて、人の体についての科学的な知識がなければ思い付きもしないだろう。遺伝子や細胞、発生における概念などを解明して、ようやく作られるモノだろう。
やはり、師匠はただ者ではなかった。外のプレートはふざけてたけどね。
私が師匠の目を自分のと一つにしたのも、錬金術の『生体合成』という技術だ。すっごく簡単に言えばキメラが作れる。
「お待たせしました。書斎にご案内します」
メイドの後に着いて歩く。
着いたのは、中に本棚がぎっしりと詰まった部屋で、壁際に机がぽつんと置いてあった。各所に魔灯があるので暗くはない。廊下にもあった。
「わお……。ねぇ、研究記録とかないの?」
「それならこちらの棚に」
案内され、本を手に取る。
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今日、ついに研究所が完成した。
オリナーの奴が完成祝いに持ってきた酒で宴会をし、二日が過ぎた。
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二日酔い。研究は休む。
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オリナーが毎日遊びに来る。
かまって欲しいのか、邪魔ばかりする。
おかげで研究が進まない。
困ったものだ。
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オリナーに邪魔されながら研究すること半年。
本来なら一ヶ月で形体化させるつもりだった人造人間の製作に半年もかかってしまった。
オリナー対策に仕掛けた罠も大した意味を成さず、錬金術の研究より罠作成に取られた時間が多すぎる。
これから人造人間完成祝いとしてオリナーに連れ出される。
一体だけの人造人間に研究所の維持を命令し、オリナーと共に外に出ることに。
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「……オリナーさんェ……」
あの罠はオリナーさん用だったのか。だからあんなに殺す気満々だったのか。……オリナーさん、今度会ったら獣破轟衝斬してもいいっすか?
「ってあれ? 終わってる……。続きはこれか」
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100年振りに帰ってきた。
今回はオリナーの妨害もなさそうなので、研究に没頭出来そうだ。
まずは100年待たせた人造人間に名を与えることから始めよう。
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この後はちゃんと研究してた。オリナーさんが現れたという記述は一切なかった。
にしても、表のプレート書いてあったリターンズって、こういう意味だったのか……。
リターンズでオリナーさんが現れなかった理由も気になる。
人造人間の製作は、完全にクローンと遺伝子操作技術でした、はい。
私達を案内してくれた人造人間は、師匠が初めに作った子らしく、エルフの遺伝子が混ぜられたために見た目は人間だが寿命は七百年近くあるらしい。
最後まで一気に読んでしまった。私は速読もマスターしているので、全部読むのに三十分もかかっていない。
……せっかくだし、私も作ってみようかな。人造人間を。
と、いうわけで。
新キャラは神造人間のスニィに決定しますた!
次回、遺伝子をいじりながら製作します。一体どんな子になるんでしょうか?




