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プロローグ
静まり返った王宮のとある一室。
そこには王とその側近達が、深刻な表情で文官の一人を見つめている。
「・・・・・以下のこと、つまり年齢、母親の名前、そしてなによりあの容姿より、この少年は王の息子であると思われます。」
側近達は胡乱な目で、部屋の一番奥に座っている王をみ見つめた。
「・・・いつかやると思ってたけどよ。」
「・・・・余りにもな。」
「最低。」
「これは、さすがに・・・・」
「王よ・・・・・」
「・・・・・・・」
「あはははははは、男としてどうなんだろ。」
雨あられと自分に向けられる非難の視線に、王、ゼルファンはがっくりと肩を落とす。「皆、ひどくないか?」
「「「「「「「当然です」」」」」」」
ゼルはその言葉に顔を覆い、自分の息子だという少年の顔を思い浮かべた。自分の子供の頃に瓜二つである、その顔を。
今度こそ、完結させてみます!