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番外編・おしょくじかい

今日は、たくまくんとたかしくんの家族同士でお食事会を開くことになりました。

開催場所は、たかしくんのおうちです。

それぞれの家族が手料理を持ち寄って・・・と思っていたら、なんとピザを注文してみんなでワイワイと夕食を楽しんでいました。

すでに食卓は大人達の雑談が始まっており、食事を終えた子ども達はリビングでベビーベッドを囲んでいました。

メンバーはたくまくん、よしえちゃん、たかしくん、それとたくまくんの弟のとしやくん、そしてまだ生まれたばかりのたかしくんの双子の弟と妹の、のぞむくんとのぞみちゃんが仲良く手をつないでベビーベッドで眠っています。

その様子を4人は見ていました。


「たかし! わたしはのぞみちゃんとあそびたい!」

「よしえねえちゃん。まだのぞみとのぞむはあそべないの。ねるのがおしごとなの」

「じゃあのぞむくんとあそぶ!」

「おねえちゃん。むりだっていってるでしょ」


なかなか言うことを聞いてくれないよしえちゃん。

なかなかわかってくれないたくまくんとたかしくんに苛立ちを覚えたのか、プンスカと怒ってとしやくんのもとへと向かいました。


「としや! いっしょにあそんであげる!」

「ぼく、おれえちゃんとはあそばらい」


としやくんは、まだな行の発音が難しいのか、少し拙い発音でよしえちゃんに自分の気持ちを伝えました。

その言葉にさらにプンスカしたよしえちゃんは、たかしくんのお父さんの元へと駆け出しました。


「おじさん! だれもあそんでくれない! つまんない!」

「おーおー。それは残念だねぇ。じゃあピザ食べるかい?」

「たべる!!」


そう言ってよしえちゃんは膝の上によじ登って餌をもらっていました。

そんなよしえちゃんが居なくなったことにホッとしたのか、たくまくんとたかしくんが会話を始めました。


「あかちゃん、かわいいね」

「うん。ぼくのおとうとといもうとだって。のぞむがおにいちゃんで、のぞみがいもうとなんだって」

「おなじにうまれたのに、おにいちゃんといもうとなの?」

「おかあさんがいってた」

「ふーん。すごいね」

「うん。すごい」


うんうんと頷きあった二人は、またベビーベッドの中をのぞき込みました。

すると突然、たくまくんの横にいたとしやくんが泣き始めました。


「ぎゃーーーーー!! ぎゃーーーー!!」

「としやがないた!」

「としやー。どうしたー」


慌ててとしやくんをあやすたくまくん。たくまくんのお母さんはその様子を食卓から眺めているだけでした。


「あら。拓馬くんがあやしてるの?」

「そうなのよー。拓馬ったら俊哉が泣いたらすぐにあーやって泣き止まそうとするのよねー」

「えらいわねー」


そんな会話を聞きながら、よしえちゃんはたかしくんのお父さんから枝豆を餌付けされていました。

そしてとしやくんが泣き止むと、たかしくんがたくまくんに声をかけました。


「たくまくんすごいねー」

「だっておにいちゃんだもん。としやはおとうとだもん」

「ふーん。ぼくもおにいちゃんになるからがんばらないと」


そう言ってベビーベッドの中を見るたかしくん。







そして現在。


「拓馬が私のカツゲン飲んだー!!」

「ちょっとだけだろ! 泣くほどのことでもないだろ!」

「めんどくさいからカツゲンは飲むなって言ったろ」

「希ちゃんはカツゲンのことになるとすごいからねぇ」

「静かにしろよ! ユリちゃんの声が聞こえないだろ!」

「えっ。私そんなことしてた? 全然覚えてないんだけどー」

「よく俺の膝の上に乗って『ピザー!』って言ってたよ」

「そういえばそんなこともあったわねぇ」

「その頃ってまだ希ちゃんも望くんも小さかったわよねぇ」


食卓では芳恵と親達が酒を飲んでいたり、リビングでは希が泣いていたり、拓馬が吠えていたり、隆と望がソファで見ていたり、俊哉がテレビを見ていたりと、なんとも賑やかな食事会が開かれていましたとさ。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

感想とか書いていただけると発狂します。


大きくなると変わっちゃうもんなんですかねぇ。


次回もお楽しみに!

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